退職代行って聞くと、どんなイメージでしょうか?

 

自分で退職の意志すら言えない軟弱者が使うサービス???

 

…いいえ。私はこう見ています。

「社会が、退職代行を使わせざるをえないほど、優しくないから。」

 

私は、新卒の会社を辞める時に、
約2時間もの説得と説教をされるという経験をしました。

 

当時は、それで辞められるなら…苦い汁も甘んじて飲もうと思い、耐え忍びました。

そして、解放された時、清々しい気分だったのです。

 

…しかし、辞めた時に感じなかった、「辞める時の恐怖」は、その後もずっとついて回ることになったのです。

 

唯一、辞める時もスムーズで、引き止めも特になくて、

次の職場行ってらっしゃい!と送り出してくれたのは、スターバックスくらいでした。

 

 

法律では、退職の意思表示をしてから2週間で辞められることになっています。会社ごとにある就業規則には、1か月前に言うことと規定されていることが多いですが、それでも1か月です。

 

皆さんは、辞められて会社が一番困ることは何だと思いますか?

 

 

そうです。辞められた後もスムーズに業務が回るかどうか、ですね。

 

業務自体は、他の人もできるとは思いますが、

誰だって知らない業務をしたくはありません。

できることなら、手順は聞いておきたいですよね。

 

でも、これって「その人しかできない仕事」だから起こること。ビジネス用語で言えば、「属人化」と呼ばれるものです。その人だからできる仕事、となってしまっているのです。

 

これを防ぐためには、マニュアルを作ったり、手順書を作ったりすればいいわけですが、それでも読んですぐにできるほどのマニュアルは少ないですよね。

そうなると、明文化すると言っても、「人から人に引き継ぐこと」がメインになるのです。

 

そして、日本人の真面目さがあるからこそ、起こることでもあります。

 

仕事への気配りが細かすぎるのが、日本人の特徴でもありますからね。Oh!CRAZY!と言われる部分です。

 

そんなこんなで、「会社に迷惑をかけない」ことを要求される日本では、辞める時は…まあ、一苦労ですよね。一苦労どころか、百苦労です。

 

そこで、近年注目されていて賛否両論あるのが、退職代行

退職代行なんて使われると、突然いなくなられるのですから、迷惑千万。

並みの日本人であれば、少し抵抗感があるのも無理はないでしょう。

 

しかし、冒頭での私の「退職時に2時間も説教され続けた経験」を考えると、退職代行って素晴らしいサービスだなと思うのですよ。なぜかと言いますと、精神的なダメージが凄まじいからです。しかも、無意識レベルで、トラウマレベルで、残るのです。

 

強いストレスを感じると、適応障害や鬱を発症してしまうので、その後のキャリアや生活にも影響が少なからず出てきます。例えば、論理的な話し方をする人が苦手になるとか、説教に拒否反応を示すようになるとか、ね。

 

今のご時世では、超売り手市場ではありますが、

逆に言うと「辞められたら困る超人手不足」な世の中でもあるのです。

 

そんな中で、自分を守るためにも。精神へのダメージを軽くして、再スタートを清々しく切るためにも。

退職代行って、もっと広まるべきだと思うのです。

 

みなさんは、いかがでしょうか?