岩手県矢巾町で5日、同県紫波(しわ)郡の中学2年の男子生徒が電車にひかれて死亡し、ノートにいじめを受けていたとの記述が見つかった問題で、中学の同級生が読売新聞の取材に応じ、男子生徒が特定の生徒たちから継続的にいじめを受けていたことがわかった。

特定のグループに毎日のように頭をたたかれ、髪の毛をつかまれて机に頭を打ち付けられていたこともあったとし、本人は『やめて』と嫌がっていたと証言した。

生徒の父親も生徒が自殺するまでノートの内容は知らされておらず、「ここまで書いていたのなら、なぜ連絡してくれなかったのか」と学校側の対応への不満を述べた。

7日夜の保護者会の出席者によると、学校側からいじめの有無について明確な説明はなく、生徒が死亡したことへの陳謝もなかったという。

学校は、担任が生徒間のトラブルを認識していたが、「双方から話を聞き、問題が大きくなることはないと判断した」と説明。校長は「このようなことが起きて痛恨の極みだが、現段階でいじめと断定できない」と話す。

 町教委によると、生徒は中学1年からいじめを受けていたとみられ、2年生になってもいじめに関して担任に相談していたという。生徒と担任間の「生活記録ノート」には「なぐられたり、けられたり、首しめられたり」と書かれ、最近の欄で「ボクがいつ消えるかはわかりません」「ただ市(死)ぬ場所はきまってるんですけどね」などと、自殺をほのめかす記載があった

 尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏(68)が、電車にひかれて死亡した岩手県の中学2年男子生徒が担任教師にいじめ被害を訴えていた問題について、担任教師の対応を厳しく批判した。

 男子生徒は、担任教師とやりとりしていた生活記録ノートでいじめに遭っていることを訴え、死の直前には自殺をほのめかしていたが、担任教師は「明日からの研修、楽しみましょうね」と、訴えをはぐらかすようなコメントを返信していた。

 尾木氏は8日に更新したブログで、生徒のいじめ被害を見過ごした学校側を厳しく批判。「驚くべき学校!これが現代日本の学校なのか!?これじや生徒殺人学校!こんな学校が存在するのでしょうか!?」と怒りをあらわにした。

 さらに9日に更新したブログでは担任の女性教師に対し、「彼のこと心のどこかで軽く見ていた?だからこそ いじめのあれほど具体的な訴えや死にたいというあんなに差し迫ったアピールを軽く『いなすこと』が出来たのでしょう!!生活記録ノートへのあの小馬鹿にしたような『返信』しか書けなかったのかも知れないです」と糾弾した。