◎Tarzan Boy
▼ターザン・ボーイ
☆Baltimora
★バルティモラ
released in 1985
2015/12/2
本日の1曲、バルティモラ Tarzan Boy
先ずは曲から。
吉田類『酒場放浪記』の冒頭で洋楽曲がかかるのが楽しみと前にも話しました。
この曲もそこでかかっていて、ちょっとばかり驚きました。
1960年代70年代を中心とした選曲がいいなあ、と思いながら観ていたから、でしたが、これは1980年代のヒット曲。
しかし最近、80年代90年代も結構使われていることに気づきました。
90年代のクセットIt Must Have Been Loveが流れていたこともあったし。
2000年代以降はまだ聴いたことがないですが、これからかかるかもしれない。
もちろん、80年代90年代だからよくないということはまったくない。
80年代洋楽男としては、むしろもっともっと使われてほしいくらい。
選曲をみていると、ものすごく洋楽が好きで遡って聴く僕より少し若い世代の人か、洋楽好きの年代が違うスタッフが複数いるかのどちらかでしょうね。
この曲で驚いたのはもうひとつ。
「これ、酒に合うのか???!!!」
どちらかといえば爽やかな曲ですよね。
吉田類さんが喋っている冒頭はだいたいまだ酒が入る前の昼間だから、必ずしも酒が合うとか考えなくてもいいのかな。
日本でも流行っていた曲だし。
僕の場合、「酒に合うのか?」という邪念があることでかえって強く印象に残ってしまったようで、それから毎日のようにこの曲を頭に思い浮かべています。
バルティモラのこの曲は当時日本でも流行りましたね。
高3か浪人生の頃、1986年に「ベストヒットUSA」で観て聴きました。
調べると、欧州では1985年にヒットしたものが、アメリカと日本では少し遅れてヒットしたということでした。
確か番組ではTop10には入らなかったと記憶しているのですが、ビルボード誌でも最高13位で、中大ヒットくらいだったようですね。
その割にはインパクトが大きい。
ただ、You-Tubeで探したこの映像を観て、あれ、こんなのだったかな? と。
歌っている人が安っぽいアニメになったものだとずっと思い込んでいました。
ほんとはそうではないのかと探したのですが、ない。
これがオフィシャルビデオクリップであることも分かりました。
そうか。
人をコラージュしているのをアニメだと思い込んだのかな、きっとそうだろう。
多分20位から11位の場合はフルで流れないし、僕も半分眠かっただろうし。
正直、これはノベルティソングだと思い、僕は当時は好きになれませんでした。
コミックソングというのは和製英語だそうで同義語ですが、ノベルティソングがヒットしちゃいけない、みたいな頭の固いロックバカでしたからね(笑)。
でも、彼らがイタリアのバンドだと知って、好きじゃないけど応援していました。
僕は父がイタリア人なので、なんて嘘ですが、父の仕事の関係で小さい頃からイタリア好きにさせられていたのでした。
ただ、ウィキペディアで調べると、クリップに写っているヴォーカルはスコットランドの人だそうで、その人以外はイタリア人とのこと、知らなかった。
しかし実際レコードで歌っているのはイタリア人の中心メンバーだそうで、なんだかグループ内の関係性が心配になりますね。
曲ですが、イントロから入るターザン風の雄たけびはとにかく印象に残る。
というより良くも悪くも耳にこびりついて離れない。
歌メロもそこそこ以上にいい、特に今聴くとBメロがいいなと思う。
まあ、80年代は特に歌メロの良さを前に出したヒット曲が多かったので、その流れではあり、いかにも80年代ヒット曲ではありますね。
あ、そうか。
吉田類さんで使われたのは、その雄たけびが酔っぱらいを想像させる、ということなんだなきっと。
当時嫌いだったせいでレコードもCD持ってないのですが、取り上げた以上CD買って聴かなきゃ。
そうなんです、実は、今、この曲が結構気に入っているのでした。
なお、CD持ってないので今日の写真は近くの公園の雪だるまにて失礼します。
ところで、「バルティモラ」="Baltimora"は、「ボルチモア」="Baltimore"のスペル違いなんですよね。
当時はボルチモアのスペルを知らなかったのですが、大学に入って、、ああそういうことだったのかと気づきました。
スペルを変えるのはロック流の名前の付け方であるだろうと分かります。
では、なぜボルチモアか。
ボルチモアはエドガー・アラン・ポーの出身地なんですよね。
NFLボルチモア・レイヴンスの"Raven"は「ワタリガラス」でチームのシンボルキャラクターにもなっていますが、これはポーの作品に"Raven"が出てくることから付けられたもの。
バルティモラのメンバーもポーが好きだったのかもしれない。
ウィキペディアには書いてなかったので分からないのですが。
彼らは「一発屋」="One-Hit Wonder"と日本でもアメリカでも呼ばれていますが、英国を中心とした欧州ではもう少しヒット曲があるので、必ずしも「一発屋」とは思われていない、と、これもウィキペディアの情報です。
余談ですが、日本ではハシブトガラスもワタリガラスも「カラス」とつきますが、英語では前者は"crow"、後者は"raven"で、明確に違う名前が与えられています。
でも、ワタリガラスは真っ黒だし、一般の人が外見ですぐに見分けがつくわけではないのに名前が違うというのは、興味深いですね。
向こうの人はぱっと見て分かるのかな。
そしてもうひとつ余談。
Ravensですが、新聞社によっては「レーベンス」とカタカナ表記されることがあります。
ネットの記事で、「レーベンス逆転勝ち」とか書いてあって、最初は何のことが分かりませんでした・・・
ううん、英語の発音をそのままカタカナ表記するのは難しいのは分かるにしても、「レーベンス」は僕が知る限りもっとも間抜けな表記だと思う。
Van Halenが「バン・ヘーレン」と同じくらいに・・・(笑)
話は大きく逸れましたが、吉田類の「酒場放浪記」、どんな曲がかかるかこれからも楽しみにしております。