◎Ai No Corrida
▼愛のコリーダ
☆Quincy Jones
★クインシー・ジョーンズ
released in 1981 from the album THE DUDE
2015/3/18
今日の1曲はクインシー・ジョーンズ。
これもある意味「日本シリーズ」ですね。
先ずはレコードのヴァージョン、映像は動かないですが、聴いてください。
最近凝っているのがこの曲。
きっかけはというと、3月8日にWe Are The Worldの記事を上げましたが、それではなく、それより前に、なぜか突然ふと、頭にこの曲が浮かんできました。
ほんとうに「なぜか突然ふと」で、ラジオで聞いたわけでもないし、ネットで情報を見たわけでもない。
まあ、でもそういうことはありますよね、昔聞いた曲だから。
クインシー・ジョーンズはベスト盤は持っていてそこにこの曲は入っていますが、ここでいつもの僕の悪い癖(?!)、オリジナルアルバムを買って聴いてみたくなった。
探したところ、ジャズ名盤1000円の国内盤が出ていて、いつも行く郊外型書店に在庫があったので買って聴きました。
この曲について、実はほとんどまったく何も知らなかった。
ウィキペディアから引用します(改行など一部引用者が手を施しています)。
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「愛のコリーダ」は、チャズ・ジャンケル(英語版) 作曲、ケニー・ヤング(英語版)作詞の楽曲。
1980年に作曲者ジャンケルによって最初に録音され、A&Mレコードからリリースされたデビュー作のセルフタイトル・アルバム『Chaz Jankel』に収録された。
1982年のクインシー・ジョーンズによるカバーがディスコ音楽としてヒットしたことで広く知られるようになった。
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"corrida"は「闘牛士」という意味だそうで。
ヴォーカルはデューン Duneという人で、実は恥ずかしながら、ずっとずっとクインシー本人が歌っていると思っていました。
歌わない人なのですよね。
この後、グラミーを取り日本でもヒットしたI'll Be Good To Youもそうだったし。
この曲は当然のことながら日本では大ヒットしましたよね。
1981年だから中2のビートルズを聴き始めたばかりの頃でしたが、洋楽に興味を持つようになった中で日本語をタイトルにした曲が出てきたので、なんだか嬉しかった。
クインシー・ジョーンズという人もその時に名前を知り、元々はジャズをやっていた人だったという話などを聞きました。
マイケル・ジャクソンとのことはもちろんその後。
「愛のコリーダ」というタイトルが衝撃的でもありましたね。
当時の僕は、中身はよく知らなくても、大島渚監督の映画「愛のコリーダ」が、性表現について裁判になっていたことは知っていました。
そういう年代でもありましたからね。
僕はこの映画は観たことはないですが、明治以降の日本犯罪史上最も有名で衝撃的な「阿部定事件」を基にしたものだったんですね、それも知らなかった。
この記事を書くのにYou-Tubeで探したところ、その映画の予告編の動画もあったので観ました。
もちろん、それだけでは分からないことは多々あるでしょうけど、どういうものかは分かりました。
それを見た上で歌詞を読むと(早口で聞き取りできなかった)、イメージとしては映画のそれですね、「半分殺す」とか出てくるし。
元々フランス人が書いた曲、日本文化には造詣が深い人たちだから、それも納得ですが。
「愛のコリーダ」の曲がヒットした時、なんだかアブナい曲、というイメージを持ちました。
でも、なんだかいい曲だなあ、とは思いました。
思ったから今回ふと思い出したのでしょうけど。
この曲にはひとつ思い出が。
ヒットした直後、学校の体育の先生(女性)が、この曲に振付をつけて体育の時間で踊ることになったのです。
アブナい曲を中学校で流して、授業で使っていいのだろうか・・・?
悩みはしなかったけど、僕はなんとなく不服で、元々ダンスは好きじゃないこともあって、体育の授業では適当にやり過ごしました。
当時、その体育の先生はおとなしい女性と見られていたので、「愛のコリーダ」があってから、僕も含めて周りの生徒みんなの見方が変りました。
変わったからといって、特に何もなかったですが、もちろん。
CDを買って今聴くと、これはほんとうにいい曲だ。
いつも言いますが、僕は近年真面目にソウル系(R&B系)を聴くようになったので、10代の頃とはまったく違って素晴らしく聴こえてきました。
イントロに入ってくる旋律が少しずつずれていくのが面白いし、さすがはクインシー・ジョーンズというアレンジだなあと。
サビでタイミングよく入ってくるブラスはすかっとしますね。
ううん、やっぱり僕は元々ソウルが好きだったんじゃないか、と思ったり。
そしてもちろん歌メロがいい。
デューンの高音が、あの流れるような旋律に乗っかると、僕はあんなきれいな音は出せないけれど、歌っていて気持ちがいいですね。
僕は、女性の歌を歌うのが好きなように、声が高くなる旋律を歌うのが好きみたいですね。
アルバムは、予想していたよりもフュージョン色が薄くて、ブラコンでもない、モダンなR&Bといったところで聴きやすかった。
必殺バラードもあって、クインシー・ジョーンズが秀でたアレンジャーであることはよく分かりました。
軽く聴けるので(あくまでも僕は)、今はアルバム通してよく聴いています。
思い出してCDを買って聴いた最初のうちは「懐かし」かったのですが、ずっと聴いているといつの間にか僕の音楽脳の真ん中辺りに迫ってきたと感じています。
そうですね、僕は、年相応に音楽の趣味が変るタイプの人間かもしれないですね。
いや、ただ気まぐれなだけかな(笑)。
今日はYou-Tube映像をもうひとつ。
Ai No Corrida、クインシー・ジョーンズ生誕75周年記念コンサートからのライヴ。
何人かで歌っていて、テンポが速いので声を合わせるのが大変そう。
でも、みんな気持ちよさそうに歌っている。
そしてやはり、ラッパが入って来るところ、映像を見ても痺れますね。
と、今回は変則「日本シリーズ」でした。