去った男は追わない。
自分から振ることもあったし
振られても
そもそも未練とか
感じたことは少ないと思う。
もう少しで 元彼の誕生日。
本当なら 隣で
お祝いできてたのは
あたしのはずだった。
たった 一通のメールに、
専用の着信音に
あんなに胸が踊るなんて
初めてでした。
毎日毎日 元彼のことばかり
思い出しては
笑顔で過ごせました。
別れ話をされた時
あたしは引き止めれなかった。
元彼への気持ちよりも
自分のプライドのほうが
大事だった。
二つ返事でわかったと
言ったあたしに
「ね。玲だって、
それくらいの気持ち
だったんでしょ」
と 元彼は言った。
まだ足りなかったのかな
昼も夜も あたしの世界は
元彼が中心だったのに。
あたしの気持ちは
いいことも 悪いとこも
人には伝わらない
どんなに想っても
どんなに泣いても
元彼には 伝わらない
素直に伝えることが
できないあたしを
「人前で泣く甘え上手な女より
強がりで一人で泣く女のほうが
オレは好きだけど」
と、殿は言った。
なにもかも お見通し。
その態度に腹が立った。
解ってほしくなんかなかった。
強い女のままのイメージで
いられたほうが
弱みにつけこまれる
隙がないほうが
殿の前で弱くならずに
すんだのに。
「ねぇ 玲。
ずっと俺のもんになってよ。
俺の子供産んでよ。
結婚しようよ」
一番言われたかった人からは
聞けなかった言葉。
人生なんて こんなものなのかな
一番好きな人とは
一緒になれないって
本当なんだな