ホットロード
どうせテレビ局主導の糞映画に間違いないと思ってはいた。
でも、動く能年ちゃんは見たい。
見ないでケチをつけるより堂々と1800円払って文句を言おう、と、映画「ホットロード」見てきた。
一応断っておくと、おれは原作マンガを高校生位の時一通り読んでいる。
確か、当時行きつけの雀荘にコミックスが一通りそろってたのをメンバーが足りないときになんとなく読んだというのがおぼろな記憶。
少女マンガっぽくないところが印象的だった。
面白かったとか感動したというのはない。
少なくともおれの好みではなかった。
ホットロードの映画化が決まってから売られていた、コンビニの500円コミックで20年ぶりくらいに立ち読みしたが、数ページでギブ。
おれはまずあの世界観がどうも苦手。
暴走族うんぬんて言うのも苦手。
好き嫌いがはっきり分かれるだろうなあ。

というようなことを踏まえて、映画「ホットロード」。
簡潔に言う。
①原作が好きな人は見て損はないかもしれない。割と忠実に撮られてる気がしたし、世界観も壊してない。
②とにかくどうしても動く能年ちゃんがみたいんじゃ、というひともまあ観てみたらいいんじゃないかな。そりゃまあ動くわな映画だし。
①②に当てはまらないひとは、やめておいたほうがいいと断言する。
ある程度、映画を日常的に見てる人や、素朴な中年のあまちゃんファン(おれだな)は、明らかに損をする。
とにかくツッコミどころ満載なのだが、その例を一つ。
能年玲奈が、映画のナレーションも担当しているのだが、そのナレーションの中で、「春山のヨンフォアがなんたら」と言う場面があり、そこでおれは爆笑しかけてしまった。
春山というのは能年演じる主人公の彼氏で、暴走族のリーダー。
まあそれはどうでもよい。
ヨンフォアというのは、ホンダの昔のバイクCB400FOURの略称。
あの天野アキちゃんがくそまじめにへたくそなナレーションで「ヨンフォア」というのである。
あまちゃんが好きでバイクにも長いこと乗ってるおれにとっては笑いのツボに入ってしまったのだが、周囲はなんの反応もないどころか、おれの隣に座っていたアラフォーと思しき女性2人組はもうすでに泣き始めている。きっとリアルタイムで原作を読んできたファンであろう。
おれは笑いを抑えるのに必死。
それ以外でも、いまどき暴走族の抗争がどうのとかリアリティのかけらもないし、バイクと正面衝突しそうになるトラックがクラクションならしたり(現実ならそんな暇はない。急ブレーキ踏むかハンドル切るかどちらかのはず)とか、とにかくなってない。
時代錯誤すぎる設定や、稚拙な演出は百歩譲って許すとして、描かれる大きなテーマは「人間同士のきずな」とか「いのちの大切さ」とかまあその辺みたいだけど、全く説得力に欠ける。

結果的に酷評になってしまった。ファンの方気を悪くされたらすいません。
そもそも原作読んで共感できなかった時点で、見に行ったおれがバカだったということだ。
前述したように、動く能年ちゃんを見られただけでよしとすべきだろう。
そして、映画ホットロードの総括的な感想は、このブログのタイトルにすべて集約させていただく。