こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力とさらばレンタル映画屋さんというテーマで

 

パンク侍、斬られて候(2018)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力とさらばレンタル映画屋さん?

 

本シリーズは令和5年10月31日を以て閉店となるSHIBUYA TSUTAYAのレンタルDVD事業への感謝をこめてお送りする特別企画。

 

2万6000本もの在庫を用意し、渋谷系というカルチャーの萌芽期から若者たちの映画の図書館のような存在だったSHIBUYA TSUTAYAさんに敬意を表し、閉店直前まで4階の特設コーナーで企画されていた作品群をご紹介させて頂ければと思います😉

 

 

 

 
 
東京学生映画祭①

 

10月3日現在、TSUTAYA SHIBUYA4階で開催されている企画の一つに「第34回 東京学生映画祭」というコーナーがございます。

 

 

東京学生映画祭さんのホームページを引用させて頂くと…

 

東京学生映画祭とは「東学祭」の名で知られる、日本で最も長い歴史を持つ国内最大規模の学生映画祭です。

学生の製作した映像作品を全国から募集し、コンペティション形式でグランプリを決定しています。

当映画祭は、学生ならではの自由な発想や感覚を大切にするため、多くの方々のご協力をいただきながら、学生のみで企画・運営を行っています。

 

 

 

との事ですので、学生ならでは感性や想いや情熱を感じさせるような作品がエントリーされる映画祭ではないかと考えられます。

 

そんな「東京学生映画祭」のコーナーで紹介されているのは、学生の作品を審査される映画監督の皆様の作品たち!

 

本年度の審査員は、原恵一監督、幸洋子監督、首藤凛監督、長谷川和彦監督、石井岳龍監督の5名でいらっしゃいますので、本日は、ウルトラ・エクストリーム監督でいらっしゃる石井岳龍 (石井聰互)氏の作品をご紹介させて頂ければと思っております😆

 

ちなみに本作は、タイトルからも

お分かり頂けると思いますが

痛快時代なのです(色んな意味で)!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

町田康の異色時代小説を「新宿スワン」の綾野剛主演、「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の宮藤官九郎脚本、「狂い咲きサンダーロード」の石井岳龍監督で映画化。

江戸時代、隠密ミッションを巡り10人の男たちが腹の探り合いを展開する。

出演は、「君の膵臓をたべたい」の北川景子、「OVER DRIVE オーバードライブ」の東出昌大、「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」の染谷将太、「クソ野郎と美しき世界」の浅野忠信。

 

 

 

はい。
 
石井岳龍(いしい がくりゅう)監督と言えば突撃!!博多愚連隊」「狂い咲きサンダーロード」「爆裂都市 BURST CITY」「逆噴射家族」といった、タイトルからして尋常でない内容を想像できるような「狂い咲き監督」!!
 

2006年に石井監督の作品はDVD化されており

現代の若者も鑑賞する事が可能です!

 

 

そんな石井岳龍監督作品である本作の冒頭の内容は以下の通り 。

 

① 舞台は江戸時代。凄腕でありながら浪人として諸国を漫遊していた掛十之進という名の剣客は、黒和(くろあえ)藩の街道で、士官するチャンスをものにすめたに、即興で一世一代の大芝居を打つ事を決断します!

 

本作は難しい地名や人名を

テロップで画面に流してくれているので

とても親切な作品です😊

 

あっ。この人が掛十之進か!!

 

 

② 十之進は人通りの多い茶屋の店先で、自分に近寄って来た物乞いの男を一刀両断で殺害!呆気に取られた観衆たちの前を、無言で立ち去ろうとした十之進は、全てを見ていた長岡主馬という武士に呼び止められ、なぜ男を殺害したのかと問いただされます。

 

茶屋に藩士がいる事を確認した後

物乞いの男を一刀両断した掛十之進!!

 

 

③ 十之進は物乞いの男を斬った理由を、男が隣の藩で暴虐非道の限りを尽くしている新興宗教「腹ふり党」の党員であり、腹ふり党は間もなく黒和藩にも侵攻して来るだろうと長岡に告げます。極めて小規模な黒和藩の藩士である長岡は、十之進の腕を見込んで腹ふり党撃退を指南してもらおうとしますが、十之進は仕官させてもらえなければ指南はしないと告げ、長岡は自身の上司である家老の内藤帯刀に引き合わせると約束します。

 

一刻も早く内藤殿に伝えねば

腹ふり党によって藩は壊滅するぞ。

急げ長岡!!

 

 

④ 前述した通り、ここまでの展開は十之進の仕組んだ一世一代の大博打!茶屋の前に腹ふり党の党員がおり、茶屋に黒和藩主らしき長岡がいたからこそ十之進は、派手なパフォーマンスを披露して自分の存在をアピールしたのでした!

 ですが長岡が去った後に十之進が殺害した男の体を改めると、男には党員の証である刺青が存在せず、男は腹ふり党とは無関係の物乞いだった事が判明してしまったのですあせるあせる

 

腹ふり党員だと思って殺害した物乞いは

腹ふり党とは無関係の男!!

…という事は黒和藩に腹ふり党は

やって来ないのでは!?

 

 

 

…ちなみにここまでの展開は、映画開始から約5分!!!

 

 

 

さて、果たしてこのエクストリームな展開の時代劇は、一体どんな結末を迎えるのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

尚、腹ふり党の教義は

人類はサナダムシの体内に寄生する存在であり

腹をふってサナダムシを体外へ放出せよと説く

狂気の終末思想なのです!

 

 

 

【私の感想】人生とは筋書きのないドラマ也!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作に限らず石井岳龍監督の映画に登場する人物の多くは、劇中で普通の人生を大きく逸脱し、破滅的な人生を送る事になる人ぱかり!

 

本作でも、主人公の掛十之進は勿論、長岡や内藤、そして藩主の黒和直仁や優秀な密偵の江下レの魂次(えげれのこんじ)など、身分の上下なく全ての登場人物が、自分が思い描いていた人生を逸脱して、破滅的な状況に追い込まれてゆくのですあせるあせる

 

楽して仕官しようとしただけなのに

どうしてこうなっちゃった!?

 

 

という事は、本作は悲劇的なラストが待ち受ける映画?

 

いいえ。

 

これは私見ですが石井岳龍監督の考える人生は、激流の中に飛び込んだ人間が、自分が何をしているのか分からないような状態に陥った後に、本当にやりたかった事が見えて来るものであると説いているような作品が多く、本作もまた、登場する様々な人間が、自分の当初考えていたものとは異なる人生を迎える事で、アイデンティティのようなものを見出してゆくのです!

 

 

そう。

 

人生とは、筋書きのないドラマ。

 

 

本作は、そんな人生に陥った人々が右往左往するコメディ時代劇でありながら、本作を観た若者たちに、人生とは何がどうなるか分からないものだから、思い切って激流に飛び込むのも楽しいものだよ!と背中を押してくれるような人生賛歌の映画にもなっているのです😆

 

激流に投げ込まれたような人生は

想像してのとは異なるかもしれませんが

他者が体験できない人生かも?

若者よ。人生の激流に恐れるなかれ!!

腹を振るのだ~😆

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

東京学生映画②

 

というテーマで

 

なっちゃんはまだ新宿

 

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆