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こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日もグラインドハウス今昔物語というテーマで

 

DAGON(2001)

(原題:DAGON)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★グラインドハウス今昔物語とは?

今月は、2020年10月に開催させて頂いた"想像力とおうちでグラインドハウス"の続編。

かつてホラーやサスペンスなどのB級作品を好んで公開していたグラインドハウスと呼ばれていいた映画館で人気を博していたような作品の過去と現在というテーマで、グラインド・ハウス系映画の新旧比較をお送りさせて頂いております🎃👻💀😆

 

 

 

クトゥルー神話作品5選⑤

 

クトゥルフ神話関連の作品を4作ほどご紹介させて頂きましたが、本シリーズは様々なグラインドハウス系映画を紹介してゆく企画でございますので、とりあえず本日の作品で一区切りつけさせて頂ければと思っています😆

 

↑本シリーズでクトゥルフ神話作品については

 別視点でもう一作だけ紹介させて頂く予定です😆

 

ラストの作品は、前回ご紹介させて頂いた日本版クトゥルフ神話が、スペインの港町で蘇ったような、温故知新な作品となっているのです!

 

↑タイトルは「ダゴン」なのですが

 内容は「インスマスを覆う影」なのです…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

20世紀を代表するホラー作家・H.P.ラヴクラフト原作のモンスターパニックホラー。

ITビジネスで成功したエリート・ポールは、ヨット遊びの最中に嵐に遭い沿岸の漁村へと流れ着いた。
村は海の邪神を崇めており、住民はポールたちを生贄に奉げようとする。

【スタッフ&キャスト】監督:スチュアート・ゴードン 原作:H.P.ラブクラフト プロデューサー:ブライアン・ユズナ/ジュリオ・フェルナンデス 脚本:デニス・パオリ 出演:フランシスコ・ラバル/エズラ・ゴッデン/ラクエル・メロノ

 

 

 

ん?

 

この解説だけだと本作におる重要なポイントが解説されておりませんので、amazonさんの解説を付け加えさせて頂くと…

 

20世紀を代表するホラー作家H・P・ラヴクラフトによる原作「インスマウスの影」を『ZOMBIO/死霊のしたたり』のスチュアート・ゴードンがSFXを駆使し描いたモンスター・ホラー。

 

 

 

 
ええっ!
 
原作は「ダゴン」ではなく「インスマウスの影=インスマスを覆う影」じゃないの!?
 
 
 
はい。
 
クトゥルフ神話をご存知の方にって{DAGON}というタイトルから、H.P.ラグクラフト氏の短編小説「ダゴン」の映画化ではないかと思われるかもしれませんが、本作の原作はamazonさんに書かれている通り「インスマスを覆う影」!!
 
↑H.P.ラグクラフト氏の「ダゴン」は
 ヨットで遭難中の青年が、大海の中で 
 邪悪な太古の神ダゴンを垣間見る恐怖譚です。
 
 
ですので当然ですが本作のストーリーは、前回の「インスマスを覆う影」とほとんど同じ展開なのです。
 
 
 
 
主人公のポールは、ミスカトニック大学の学生でありながら企業もしている天才肌の青年!
 
彼は恋人のバーバラとバカンスを楽しむために、裕福な友人のハワードとヴィッキー夫妻が所有するヨットでスペイン沖をクルーズに向かいましたが、突如嵐に遭遇し、ヨットが浅瀬で座礁し、ヴィッキーは船室で足を挟まれ動けなくなってしまいます!
 
↑スペインの海でバカンスを
 思いっきりエンジョイしていたポールたちですが…
 
↑突如発生した嵐でヨットは岩にぶつかり座礁!
 
↑船内は浸水し、足を挟まれたヴィッキーは
 身動きが取れなくなってしまいます!
 
 
ヴィッキーを介護するハワードを残し、ポールとバーバラは救援を求めて近くの港町へと向かいますが、町は奇妙な静寂が支配している不気味な街!!
 
スペイン語が喋れるバーバラが、助けに応じてくれた神父と共に病院に連絡してくれると言うので、ポールはバーバラを港に遺し、船を借りてヴィッキーたちを救援に向かいますが、ヨットに到着してみるとハワードとヴィッキーの姿なく、仕方なく港町へと戻ってみると、町ではバーバラが行方不明となっており、ポールは一人きりで、長い間誰も宿泊した形跡のない薄汚れたホテルで休息を取る事となるのです!
 
↑救援を求め町の教会に向かう二人ですが
 そこはキリスト教ではなく「ダゴン秘密教団」という
 十字架のない不気味な教会!
 
↑教会の中にはモノリスを背に立つ怪物の絵!
 そして青白い顔をした神父!!
 
↑神父に船を借り、ヨットに戻ったポールですが
 ハワードもヴィッキーもいなくなっていました!
 
 
 
さて、明らかにバッド・フラグが立ちまくりのポールは、この陰鬱な港町で、一体どうなってしまうのでしょうか?
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
↑一人になってしまったポールは
 想像を絶する汚さのホテルに案内されますが…
 
↑ふとベランダに出てみると、
 そこには町の住人たちが集まっており
 ポールを眺めていたのです!
 な、何なんだ!この町は~!!!!!
 
 

 

グラインドハウス今昔夜話 "再生され拡散される物語!"

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、ここまでの展開は日本版の「インスマスを覆う影」と非常によく似た展開!!

 

↑薄暗い食堂で魚のような喋らない店員と遭遇する平田!

 

↑薄暗いホテルで魚のような店員と遭遇するポール!

 ん?なんとなくポールと平田の顔も似てませんか?

 

 

 

私見ですが恐らく本作は、1992年に作られた日本版「インスマスを覆う影」にインスパイアを受けた、オマージュ的なスペイン版のクトゥルフ神話!!

 

↑夜の町を逃げ惑うポール!

 

↑夜の町を逃げ惑う平田!

 やっぱり似てますね😊

 

 

蔭州升という架空のクトゥルフ神話の町を作り出し、日本映画らしいホラーとして作られた「インスマスを覆う影」をご覧になったホラーをこよなく愛されているスチュアート・ゴードン監督が、アメリカで産まれた「インスマスを覆う影」を、今度はスペインの地で再度生み出せたのだとしたら…

 

 

そう。

 

今後、世界のどんな国でも「インスマスを覆う影」もクトゥルフ神話も、再誕させる事ができるという事なのです😆🐙🦑🐟

 

↑この町唯一のまともな人間のような美女に

 なぜか惹かれてゆくポール!

 おお!クトゥルフなのにラブストーリー??

 

↑でも、この展開も「インスマスを覆う影」と同じ!

 知らない土地の美女に何故か惹かれるポールと平田。

 その秘密が明かされるのは映画のラストです😊

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

生贄人類

というテーマで

 

飢えた侵略者

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

★おまけ★

併せて観たいグラインドハウス系映画
「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」

 

クトゥルフ神話とは逆に、日本の物語もまた世界へと拡散されつつあります。

 

孤独な少年少女(と犬)が主人公のストップモーション・アニメを作り続けるライカフィルムは、父母を失い言葉を失った少年を主人公にした日本の昔話を見事に再誕させてくれているのです😉