こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
 

本日は想像力とレイト・ナイト・テイルズというテーマで

 

デッド・ドント・ダイ

(THE DEAD DON'T DIE)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

ようこそデストピアへ(その2)

 

 

本日の作品はゾンビ映画!!

 

ゾンビ映画といえば、ほぼ間違いなくデストピア映画ですよねあせる

 

↑「ゾンビーノ」など、デストピアでないゾンビ映画もありますが…

 

↑本作は正真正銘のデストピア映画です😊

 

 

 

ですが本作はデストピア映画にも拘わらず、観客が傍観者の視点でデストピアを観る事ができる不思議な作品!

 

 

 

登場人物が生き延びられるかをドキドキしながら観るのではなく、有名俳優たちが演じる登場人物が殺されていくのを、バードウォッチングのように双眼鏡で眺めていく作品なのです!

 

↑レッツ・デストピア・ウォッチング!!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

第72回カンヌ国際映画祭のオープニングを飾ったジム・ジャームッシュによるゾンビ・コメディ。

アメリカの田舎町で、次々と墓場から死者が蘇る事態が発生。
3人だけの警察署で勤務するピーターソン巡査や葬儀屋のゼルダが退治するが、ゾンビは増殖していく。

出演は、「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイ、「パターソン」のアダム・ドライバー、「サスペリア」のティルダ・スウィントン、「荒野にて」のクロエ・セヴィニー。
はい。
 
本作は、歴有名俳優たちがゾンビになったりゾンビと戦ったりするオフビートな作品!
 
 
 
映画の舞台はセンタービルという小さな田舎町!
 
↑ようこそセンタービルへ!
 
 
 
センタービルはダイナーが一軒しかない小さな町で、警察官も3人しか存在しません。
 
映画の冒頭で保安官が扱う事件も、ホームレスが農場からニワトリを盗んだ!というささやかなものであり、現場に向かったクリフとロニーは、ホームレスに警告を与えただけで事件を集結させて家に帰る事にします。
 
 
ですが、彼からが帰途についたのは午後8時なのにも関わらず、外はまだ明るいまま!
 
ラジオでは北極で大掛かりな事故が起こって、地球の自転に影響があったと報じられていますが、彼等は別に気にも留めず帰ってしまいます…
 
 
ですがその頃、センタービルの動物たちは一斉にどこかへと逃げ出してしまい、深夜の時刻になると、墓場からはゾンビが蘇って来たのです!
 
↑ゾンビ微映画ではお約束の墓から出現シーン!
 
 
 
さて、ゾンビに襲撃されたセンタービルの住人たちは、一体どうなってしまったのでしょうか?
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
↑地軸が乱れた結果、月も不気味なに色へ…
 さて、住人たちはゾンビたちから生き残れるのか!?
 
 
 
レイト・ナイトに元ネタ探し😆

 

 

解説にある通り本作は、ジム・ジャームッシュ監督が作ったゾンビ映画!!
 
ジム・ジャームッシュ監督と言えば、何気ない日常の楽しさを描く事のを得意とされているオフ・ビートなテイストの監督!
 
 
 
大人気作の「コーヒー&シガレッツ」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」という作品は、誰にでも経験のあるような日常のクスッとするようなシーンが満載のオフビートな日常映画
 
↑気まずい空気の時になった時、欲しいものと言えば…
 「コーヒー&シガレッツ」!
 
↑好きになった女の子の前でカッコつけたい男の子の映画!
 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
 どちらの作品も「日常」をテーマにしています。
 
 
ですがそんなジム・ジャームッシュ監督には、人間の死を俯瞰的に描いている「デッドマン」「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」といったオフビートな死についての映画も作っていらっしゃるのです😊
 
↑ある日突然、自分の目の前にやって来る死の宣告…
 「デッドマン」
 
↑太古の昔から死ねないヴァンパイアの物憂げな日常…
 「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」
 
 
 
…でも、どうして何の変哲もない日常非日常であるはずの死が、どちらもオフビートなの?
 
 
 
恐らくですがジム・ジャームッシュ監督は、全ての人間に平等に訪れる「日常」も「死」も、同程度の価値を持つものだと考えていらっしゃるのだと思います!
 
 
「死は特別」「日常は平凡な日」という考え方ではなく、日常にも最高に楽しい瞬間があり、何気なく死んでしまう事もあるのではないかと考えは、メメント・モリ(常に死を想え)という哲学に通底しているのかもしれません…
 
 
そんなジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画である本作は、日常的な笑い来るべき死が混然一体となった不思議なテイスト!
 
↑主役のクリフとロイを演じるは、大ベテランのビル・マーレイと
 神経質な役が多いアダム・ドライヴァー!
 
 
 
どんな映画でも飄々としたクリフを演じるビル・マーレイは、いつものようにヤレヤレという顔をしながら、街がゾンビに蹂躙されてゆく姿を呆然と見ていますが、オタクっぽいロイは、何故かククリのような大型ナイフの達人!
 
↑えっ?なんだか妙に戦い慣れてるような…
 

 

…あ。そうか!

 

アダム・ドライバーは、スターウォーズのカイロ・レンでしたねあせるあせる

 

↑そりゃあ強い訳です!!

 

↑そんなロイのキー・ホルダーは帝国戦艦!

 

 

ゾンビとなるのは、「コーヒー&シガレッツ」に出演していたイギー・ポップ!

 

↑イギー・ポップが遂にゾンビに!?

 

 

イギーのゾンビが死後もコーヒーに執着している理由はもちろん「コーヒー&シガレッツ」に出演したからですし、彼と共にダイナーに現れた女性のゾンビを演じたサラ・ドライヴァーは「ストレンジャー・ザン・パラダイス」で製作を担当した方!

 

 

 

そう。

 

 

本作は、どんな登場人物が、どんな役で登場して死んでいくのかを楽しむコメディ作品なのです😆

 

↑ビル・マーレイに「あいつはイヤな奴だから死んでもいい」 

 と言われたのは「ファーゴ」に出演のスティーブ・ブシェミ!

 二人とも「コーヒー&シガレッツ」に出てたのに、ヒドイあせるあせる

 

 

こんなテイストの本作は、昼間に観るより、夜に観るのにおススメの作品!

 

 

他のゾンビ映画とちがい、登場人物たちはあっさりと殺されゾンビになっていきますが、それもまた諸行無常の理です!

 

↑超豪華メンバーのゾンビ映画!!

 

 

 

本作を観て笑うのもよし。

 

自分は死んだらどんなゾンビになるのか考えるのもよし。

 

彼らの死に“もののあはれ”を感じるもよし。

 

 

 

本作は、そんなマルチな楽しめ方ができる、ベテランとなったジム・ジャームッシュ監督によって作られた、オフビートなゾンビ映画の傑作だと思います😊

 

↑…街に越してきた葬儀屋さんがメッチャ強いんですが…

 

↑葬儀屋さんを演じたティルダ・スウィントンさんは、

 「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」のヴァンパイア!

 だから強いんですよ!きっと😆😆😆

 

 

 

 

 

おまけ

今宵のレイト・ナイト・サウンドトラック (late night soundtrack)

 

本作のタイトルは「デッド・ドント・ダイ」ですが、劇中で同名の曲が流れます!

 

死者が動き回る世界を歌ったスタージル・シンプソンのウェスタン・メロディーは、切ないような楽しいようなテイスト!

 

 

もちろん、この曲のテイストは、本作のイメージにピッタリなのです😆

 

レイト・ナイトに死者が歩くウェスタンを聞く!

 

これぞオフ・ビートな夜の愉しみ方ではないでしょうか?

 

↑それでは、スタージル・シンプソンさんが歌う本作の主題歌をお聞きください😊

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

精神的デストピア

 

というテーマで


泳ぐひと

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆