こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘というテーマで
ベルリン・天使の詩
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本作は、まだ統一される前の西ドイツを舞台にした天使たちの映画。
と言っても登場するのは「天使とデート」に登場するような美女の天使ではありません!
↑こういう天使は出て来ません!
本作に登場するのは、街を歩く人々をじっと見つめているおじさんなのです…
↑この疲れた感じのおじさんが本作の天使なのです
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…ものすごくサッパリとした解説ですね
本作の主人公はダミエルという名の天使。
彼は、様々な国をさ迷っていたようで、映画の冒頭、飛行機に乗って西ベルリンへとやって来ました。
えっ
天使なのに飛べないの?
はい。
ダミエルは、映画やアニメに登場するような天からの使いというよりは、地上で生きている人たちの間を彷徨いながら、人々の心の中の声を聴きいている精霊のような存在。
↑一応羽はあるようですが、飛ぶことはありません…
純粋な子供以外にダミエルに気づく人はいませんし、直接人間と会話する事もできませんので、いろんな人間の心の声を聴いたとしても、積極的に話しかける事はできません。
↑子供の中には、ダニエルに気づく人もいますが…
↑人間とは異なるダミエルは、ものを触る事もできません…
↑自分では本も開けませんので、誰かの読んでいる本を
後ろからのぞく事くらいしかできません。
そんなダミエルたち天使が唯一できる事は、絶望している人の痛みを少しだけ和らげて、前向きにさせてあげる事😊
けれど絶望してしまっている人は、彼の癒しも心に届く事はなく、人を救えなかったダミエルは、無力感に苛まれ苦悶の表情をするのです…
↑なんとか飛び降り自殺をやめさせようしたダミエルですが…
↑あああああ
…ダミエル天使人生は、なんだかとっても辛そうですね
けれどそんなダミエルはある日、自分の心の想いを他の人に明かさず、周囲の人を励ましているマリオンという名のブランコ乗りの少女に出会って、惹きつけられてゆくのです…
↑ダミエルと同じように翼がありながら空を飛べないマリオン。
↑彼女のサーカスは経営不振で廃業となりますが
彼女は心の中の泣きごとを口に出さず言わず、
最後の日まで明るく振る舞っていたのです!
さて、そんなマリオンに惹かれた天使ダミエルは、一体どうなってしまったのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
地上の天使に出会ったダミエルの心の中に生まれた感情とは?
映画の冒頭、人間を見守ったり癒したりしていたダミエルは、超然とした存在ですが、自分が生きる理由を見つけていない空虚な雰囲気です。
↑誰かの悩みに耳を傾けるだけのダミエルの人生。
けれどマリオンと出会った事で、ダミエルの心の中に、マリオンの事をもっと知りたいという感情が産まれ、行動や表情が変わって来るのです!
↑マリオンの事をもっと知りたいな…
本作は、抒情的な作品ですので、感想は様々ではないかと思いますが、空虚な人生から一歩踏み出す勇気を与えてくれるような作品でもあります!
そう。
他者の心の悩みを聞きながら人生を過ごす事も無意味ではありませんが、もし自分の叶えたい目標のために、主体的な行動をするのであれば、他者を通して見ていた世界の色も、違ってくるのではないでしょうか?
本作のラストでは、天使のような超然とした雰囲気を失ってしまうダミエルですが、そんな彼の見ている世界は、映画の前半のようなモノクロームで無機質なものではなく、様々な色に溢れる世界へと変貌しているのです😄
↑モノクロームの神々しい世界の住人ではなくなったダミエル。
けれど色のある人生には、別の魅力があったのです!
本作は、人生の意味を見出せず、鬱気味になっていらっしゃる方への処方箋のような映画。
もし今コロナの影響でこれから先の人生が見えなくなってしまい、苦しい思いをされていらっしゃる方にとっては、ひょっとすると本作は、救いとなる映画かもしれないのです…
という訳で次回は
愛する苦しさ
というテーマで
愛人 ラマン
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ