こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と幽霊奇譚
というテーマで
デス・フロント
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
死後の世界は
実証されていない世界ですので
死後、人間の魂が
どのような状況に置かれるのかは
今のところ、誰にもわかりません。
ですので、もしかすると
人の魂は、死んだ後
死の直前を
永遠に繰り返し続けている
という仮説も成り立つかもしれません。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
死が理解できない状況で
死んでしまった場合
死んだ当事者はどんな感覚で
死を体感するのかを
描いた映画だから
本作の舞台は
第一世界大戦の西部戦線。
第一次世界大戦における陸戦は
ドイツ軍と連合軍の両者が
ヨーロッパを横断する塹壕を作って対峙した
塹壕戦でした。
塹壕とは
銃弾を避けるために掘った穴の事。
ひたすら長く掘った塹壕は
雨水がたまって泥になり
その泥に浸かった足が凍傷になったりする
恐ろしい場所。
けれどねもし一歩でも塹壕を出れば
敵に狙撃されてしまうため
兵士たちは、体力と精神力を消耗しながら
塹壕に籠り続けていたのです。
↑ここを出たら死んでしまう!
でも、出なくても死んでしまうかもしれない…
主人公のシェイクスピアは
イギリス軍の志願兵。
彼は祖国のために戦いたいと思い
年齢を偽って入隊しますが
配属された戦場は
想像していたものとは違う地獄の塹壕!
↑こんなところで死にたくない…
戦意を喪失していたシェイクスピアですが
突撃命令が下されれば
塹壕を出て前に進むしかありません。
↑膠着した塹壕戦では
事態を打開させるために突撃命令が出ます!
パニックに陥りながらも
仲間と共に突撃したシェイクスピアですが
ドイツ軍側からは毒ガスと掃射!
彼の仲間は次々と倒れてゆき
シェイクスピアも意識を失ってしまいます。
けれどシェイクスピアが目を覚ますと
彼の仲間の中隊は
ほとんど全員が無事な姿で戦場にいたのです!
↑と、とりあえず全員無事のようだな!
よし。前進するぞ。
彼らはフラフラと戦場をさ迷った後
ドイツ軍の塹壕を発見し
そこを占領するのですが
彼らが占領した塹壕に敵兵士はほとんどおらず
不気味な死体が転がっていたのです!
↑敵陣発見!占拠します!!
↑ゲッ!なんだこの塹壕は!!
さて、敵のいない死体だらけの塹壕で
シェイクスピアたちは
一体どうなってしまうのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑敵兵は一人だけ!
不気味な塹壕内に待つものとは!?
…はい。
なんとなく、もうお分かりだと思いますが
彼らが迷い込んでしまったのは
ドイツ軍の塹壕ではなく、死者の国の入り口!
↑ここは一体、どこでありますか?
知るかそんな事!!
彼らは既に死んでいるにも関わらず
自分が死んだと認識できていなかったのです!
推薦理由②
死を受け入れられない死者は
生者としての夢を見る?
彼らは仲間と連絡もとれず
とぎれとぎに流れて来る無線からは
中隊は全滅したと告げられ
彼らは次第に苛立ちと狂気に侵されていき
味方同士で争い殺し合いを始めます。
↑凶悪な兵士は、より凶暴になり…
↑無能な上官は、体裁を取り繕うため
無意味な命令を出し続けます。
そんな狂気の塹壕の中で
生前、逃亡しようとしていたシェイクスピアは
唯一狂気に侵されていない男。
↑みんな、どうしちゃったんだ?
尊敬する軍曹さえ、何だかおかしくなってるぞ!
そんな彼の目の前で
今まで共に戦ってきた仲間たちは
心の闇を解放させて死んでいきます。
↑上官に絶対服従だったデイヴィット軍曹は
無能な上司を射殺してします!
長年戦場で兵士として生きてきた
シェイクスピア以外の兵士たちにとって
死の瞬間に願った事は
今まで抑圧されていた心の解放であり
その矛先は敵ではなく
考え方が対立していた仲間に対して
向けられたのかもしれません…
↑前からお前たちが気に喰わなかった!!!
推薦理由③
人が心の底で憎んでいるのは
敵ではなく
自分を抑圧し続けていた
友人や隣人なのかもしれない…
本作は、崩壊していく中隊と決別し
塹壕から脱出していく
シェイクスピアの後ろ姿の後に
衝撃の結末が待っています。
戦場で不慮の死を迎えた人間にとっては
死は安らぎではなく
死を理解できずにさ迷い続ける
無限ループの始まりなのかもしれません…
↑戦場を恐れ、戦場から逃げたいと願った
シェイクスピアだけは逃亡でき
戦場では死んでも戦うものだと考えていた兵士たちは
望み通り、死後も戦い続けるのです…
と言う訳で次回は
死告獣
というテーマで
ダーク・サファラー
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑死に向かって進んでいった先に待っていたのは
死の蔓延する世界だった…
これはある意味
望み通りの結末なのでしょうか?
戦場とは人間に何をもたらすのか?
という事を考えさせられる
不思議なテイストの作品なのです。