こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
ウェスタン
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回ご紹介させて頂いた
夕陽のガンマンのセルジオ・レオーネ監督は
マカロニ・ウェスタン・ファッションですが
センスの良いイタリアらしく
こっちの方が本場よりカッコいいのです
\(^▽^)/
当初は、なんでイタリアで西部劇?
という感じで扱われてたマカロニ・ウェスタン。
当然、ハリウッドの有名俳優は出演を敬遠し
大ヒットした荒野の用心棒は
主役をオファーされたヘンリー・フォンダと
チャールズ・ブロンソンに
出演を断られた作品でもあったのです…
(ノ_-。)
けれど、レオーネのマカロニ・ウェスタンは
アメリカ開拓史を無視して作られた
孤高の男たちの戦いを描いた作品だからこそ
全世界に通じる普遍性があり
気がつけば世界中の映画ファンを魅了し
今もで後継作が作り続けられている
西部劇とは別の人気ジャンルとなったのです!
↑クウェンティン・タランティーノ監督の
「ジャンゴ 繋がれざる者」や「ヘイトフル・エイト」も
アメリカの西部劇ではなく
マカロニ・ウェスタン魂を継承した作品だと思います。
(「ジャンゴ 繋がれざる者」より)
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
アメリカに渡ったレオーネが
メジャー映画を撮った際にも
マカロニ・ウェスタン魂を
失ってなかった事が理解できる
映画だから
本作の配給はパラマウント映画!
マカロニ・ウェスタンが評価され
アメリカに招聘されたセルジオ・レオーネが
本場アメリカで西部劇を撮る!
これって、B級と言われてきた
マカロニ・ウェスタン監督にとっては
この上なく名誉な事ではないでしょうか?
それも主役はチャールズ・ブロンソン!
↑ニヒルなチャールズ・ブロンソン!
そして、敵役はヘンリー・フォンダ!!
↑冷血な悪漢のヘンリー・フォンダ!!
おおっ!
( ̄□ ̄;)
この二人はかつて
荒野の用心棒の主役を断った二人!!
そう!
つまり本作は、かつては否定された
セルジオ・レオーネ流西部劇を
本場アメリカの地で、切望した俳優に演じさせた
西部劇を地で行くような
捲土重来的な作品でもあるのです!!
↑マカロニ・ウェスタンにしかみえない
ウェスタンのポスター!
アメリカよ!これが本場イタリアの西部劇だ!!
本作の舞台は、まだ発展していない
スウィートウォーターと名付けられた開拓地。
スウィートウォーターっていうと
豊かな水が湧き出る土地?
いいえ。
スウィートウォーターはただの荒野!
何もない荒野に住むのは
開拓者ブレットと、二人の子供たち。
妻に先立たれたブレッドですが
彼の表情に苦悩は見えず
子供たちと清貧な生活を送っていました。
けれど、そんな幸せな日は
突如、終わりを告げる事になるのです!
突然、彼らの家を襲ったマントの男たちは
家族全員を撃ち殺してしまいます!
↑男たちは小さい子供も殺してしまいます!
そして、その同時刻
彼らと同じマントの3人の男たちが
敵を探しているような顔で
荒野の駅で列車を待ち構えていました!
↑殺気をギラギラさせている男たち!
そして、列車は到着!!
けれど、列車からは誰も降りてこず
3人が不審に思っている時
どこからともなくハーモニカの音色が聞こえ
列車の影から男が現れたのです!
↑!!!!
男たちは
呼び出したのはお前か?
と尋ねますが、それに対して男は
フランクは来てないのか?
と言った後、問答無用で3人を射殺します!
↑フランクじゃないのか…
↑じゃあ、お前らには用なしだ!
ギャアアアアア!!!
…なんか展開が分からない上に
映画開始直後に死体だらけですね!
(-"-;A
さて、駅に降り立ったハーモニカ男は
一体何者なのでしょうか?
そして、家族を皆殺しにしたマントの男たちは
何を企んでいるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
推薦理由②
荒野では正義はなく
人の欲望と暴力が支配する!
↑暴力が支配する西部の片隅で
一体何が起ころうとしているのでしょう…
本作の魅力は
多くを語らぬ男たちの胸の内が
次第に分かっていく所!
全滅したブレット一家ですが
なんと彼は死ぬ前に、旅先で結婚しており
新妻の元娼婦のジルは
何も知らずにブレッド家にやって来て
彼の遺産である
荒野と家を相続する事になります。
↑ジルの妻としての最初で最後の仕事は
彼ら家族の埋葬だったのです…
荒野なんてもらっても何の価値もない!
そう考えたジルは
土地を売り払って娼婦に戻ろうと考えますが
そこにハーモニカ男がやって来て
ブレッドたちを殺したのは
フランクという悪党の仲間だと伝え
彼らの陰謀を解き明かそうと持ち掛けてきます。
↑折角、幸せになろうとやって来たのに。
このまま帰っていいのかしら…
ジルはブレッドの人柄に惚れ
彼を支えて生きていこうとした女傑!
ハーモニカの男は
フランクと因縁がありそうな雰囲気。
そして、フランク一家殺しの
濡れ衣をかけられた山賊シャイアン。
↑荒野で生き延びる事に長けた
陽気な山賊シャイアン。
何の関係もない3人が
次第に信頼し、協力するようになると
フランクの陰謀だけでなく
彼ら3人の愛すべき性格も見えてきて
本作は、友情と復讐という
マカロニ・ウェスタンらしくなっていきくのです!
推薦理由③
欲望と暴力が支配する荒野では
生き残る実力と
信頼できる友情が大切である
↑荒野が荒野でなくなる日…
それを見越していたブレッドの壮大な計画は
暴力によって打ち砕かれました。
けれど、そんな暴力を打ち砕くためには
横暴を許さない人間が
立ち上がる必要があったのです!
本作の原題は
ONCE UPON A TIME
N THE WEST
(昔々、西部では…)
本作は、近代となったアメリカでは
とっくの昔に忘れられてしまったような
開拓者の夢と陰謀
そして、義侠心と勇気と友情の物語。
けれど、どんな昔ばなしでも
語り継ぐ事で永遠となっていきます!
西部開拓時代は終わり
西部劇も斜陽となったとしても
そんな生き方をした男たちの物語は
永遠に語り継いでもらいたい…
きっとセルジオ・レオーネは
そんな願いを込めてアメリカの大資本で
マカロニ・ウェスタンを永遠のものとするために
本作を撮ったのではないでしょうか?
時を経て本作は、雑誌『TIME』の
映画ベスト100中の1本に選ばれたのです…
↑イタリア生まれの西部劇は昔話となり
アメリカ人に語り継がれる映画となっていったのです…
と言う訳で次回は
現代に継承される
マカロニ・ウェスタン魂
というテーマで
発掘良品ではない作品の
スウィート・エンジェル
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作は、正義と復讐の物語であると同時に
一つの時代の終焉と夢の挫折の映画でもあります。
悪党フランクにも夢がありますが
それが叶えられなくなってしまったのは
敵の存在だけでなく
時代の移り変わりのためでもあるのです…
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