こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/







本日も
 

想像力と貴君の名は。
 

というテーマで
 

千年女優
 

 

という映画を
 

ご紹介させて頂ければと思います。






前回ご紹介させて頂いた通り今敏監督は
 

後世の作品に影響を与えたであろうアニメ映画を
 

何作も作られている監督。




↑上:今敏監督作「パプリカ」(2006年)

下:「インセプション」(2010年)






↑上:今敏監督作「パーフェクト ブルー」(1998年)

下:「レクイエム・フォー・ドリーム」(2000年)






では、そんな今監督作品の中で
 

まだ類似作品が作られていない作品は
 

あるのでしょうか?






このシリーズで
 

本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。


推薦理由①
誰にも模倣作が作れない
極めてオリジナリティの高い
アイディアによって
作られている映画だから







本作は不思議な作品。






恐らく何の予備知識も持たずに観ると
 

何が何だか分からない!
 

という感想になる映画ではないかと思います。






というと、ストーリーが複雑なの?

(-"-;A






いいえ。
 

ストーリーは極めてシンプル!






若い頃に映画会社に勤めていた

 

映像制作会社の社長が
 

かつて彼が憧れていた女優さんに
 

インタビューしに行くというお話。


↑女優は引退し、業界人との接触を避け

隠遁生活をしていました。





…なんだか地味ですね。





はい。




あこがれの女優は
 

一世を風靡した大スターでしたが
 

30年前に突如引退し
 

スクリーンから消えてしまった女優。





社長が会いに行くと
 

彼女は既に白髪の老人となっていました。


↑すっかり年老いていた女優。

 

 

 

 

 

 

彼女へのインタビューは

 

彼女が女優となったきっかけから始まり

 

女優としての経歴の話となっていくのですが…

 

 

 

 

 

 

 

インタビューの途中で、どこまでが現実の話で

 

どこまでが映画のシーンなのかが

 

分からなくなってしまうのです!

 

↑女優になる前の彼女は

若い頃に出会った若い絵描きに恋をします。

 

けれど彼は満州へと旅立ってしまい

彼との再会を望んだ彼女は

女優になって満州へと旅立ち、彼の行方を…

 

↑と、話を聞いていると

いつのまにかそれが映画の1シーンになっているのです!

 

 

 

 

ですので観客は

 

真実と虚構の境界線が分からなくなり

 

ひたすら混乱する事となるのです!

 

↑あれ、大正時代の話になったの!?

 

↑あっ。ちがう!これは明治時代だ!!

 

 

 

 

 

 

さて、女優と絵描きは

 

果たして再開できるのでしょうか?

 

 

 

そして、このインタビューは

 

どんな結末を迎えるのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

 

 

↑千変万化の映像は混乱の極みですが

インタビューしている女優と社長はとても楽しそう!

 

彼らにとって、このインタビューは

自分たちの思い出の映画について語っている

幸福なひと時だったのです!

 

 

 

 

女優の語る思い出のシーンは

 

往年の日本映画の名シーンが重ねられます。

 

 

↑あれ?この立てた襟は

1953年の「君の名は」のシーンに似てますね!

 

 

 

↑このシーンは黒澤明の蜘蛛巣城ですね!

 

 

 

 

 

 

という事は

 

日本映画のシーン満載の映画?

 

 

 

 

 

はい!

 

 

 

 

ここが本作の凄いところなのです

 

ヽ(=´▽`=)ノ

 

 

 

 

 

本作は、3つの内容が

 

境界線を越えて交じり合っている映画。

 

 

 

 

 

 

その3つとは

 

①女優の人生(恋愛映画)

 

②女優の演じて来た作品

(女優としての人生の映画)

 

そして

 

③監督が愛した作品たち

(監督の心の内面)

 

です!

 

 

 

 

 

前回もご説明した通り

 

人間の心の内面というのは

 

視覚化してもらえないと分からないもの!

 

 

 

 

ですので今敏監督が

 

どんな映画を愛し、何にインバイアされてきたのかは

 

視覚化してもらえないと分からなかったのです!

 

 

 

 

推薦理由②

監督の影響を受けた作品を

視覚化した映画は

アニメだからこそ作れる!!

 

↑インタビュー時の机の上に広げられた

女優の出ていた作品のパンフ。

これは、架空の女優の歴史であると同時に

監督の愛した作品群でもあります!

 

 

 

 

ですので、もし本作に影響を受けた映画が

 

作られるとしたら

 

監督が愛した往年の名作映画のシーンが

 

交錯し続ける映画になるはずですが

 

そんな作品は、実写ではまず不可能!

 

 

 

 

 

 

つまり本作は、アニメという手法を使う事で

 

過去の実写映画を引用した

新しい作品を作る

 

というウルトラCをやってのけたているのです

 

\(^▽^)/

 

↑どんな作品でもアニメとして引用する事で

復活させる事が可能です。

 

 

 

 

このようなアニメの新しい可能性に

 

挑戦し続けた今敏監督は2010年に

 

46歳の若さでお亡くなりになってしまいます…

 

 

 

 

 

 

けれど本作を遺してくださったおかけで

 

今監督の心の中の映画は

 

今でも我々が知る事ができるようになっています。

 

 

 

 

 

映画というメディアは

 

過去を知り、次の世代へと受け継がれていくもの。

 

 

 

 

 

そんな時代の橋渡しの役割を

 

してくれている映画が本作なのです。

 

 

推薦理由③

映画の中には監督の魂を

記憶させることができる

 

 

↑劇中に登場する蜘蛛巣城の妖婆に似た女性は

「我はお前が憎く、お前をたまらなく愛している」

と言います。

これは、女優へのメッセージなのでしょうか?

それとも、映画に対する監督の想いなのでしょうか…

 

 

 

 

 

 

と言う訳で次回は

 

オリジナルアニメの

萌芽期

 

というテーマで

 

王立宇宙軍

オネアミスの翼

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

↑様々な女の子が登場する今敏監督の映画では

登場する女の子たちがみんな走ります。

 

そして本作の映画のラストで主人公の女優は

「私は、あの人を追いかけている自分が大好きなの」

と語っています。

 

これは彼女の思い出あると共に

監督が何かを追いかけて走る女性の姿が好き

という意味でもある気がしています。

 

皆様はどう思われますか?

 

↑パーフェクトブルー

 

↑パプリカ

 

↑千年女優

 

 

 

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