こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
ハロウィン・ナイト
というテーマで
ペネロピ
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回ペネロピのストーリーを
少し詳しく説明させて頂いたのですが
もし本作が子供向けのファンタジーだとしたら
納得できない展開が
いくつも見つかるのではないでしょうか?
例えば…
ペネロピの呪いは
マックスの真実の愛の誓いで
普通に戻るべきでは?
↑ラストのキスでブタの鼻が戻る方が
ロマンティックじゃないの?
とか
結局マックスって、どんな男なのか
ハッキリと分からない
↑実は名家の出身ではなくマックスでもなかった彼は
一体どんな人生を送ってきたのでしょう?
などなど
なんとなくスッキリしない展開で
淡々と終わる本作は
観客が喜ぶハッピーエンドが用意された
エンターテイメント系映画ではなく
この映画を観た観客が
スッキリしない謎を解くために
ペネロペの人生について考えてみる事で
自分の生きるヒントが見つかるかもしれないという
哲学的なアプローチの映画なのです
ヽ(=´▽`=)ノ
哲学というものは正解のないもの。
ですので本日の私の解析は
ひょっとすると間違っているかもしれません。
けれど、哲学的な視点で観れた事で
ペネロピやマックスと同じ悩みを持っていた人が
そうか!こう考えればいいんだ
と、生きる事に納得できたのだとすれば
それは良い事なのだと思います。
推薦理由②
哲学的な問いの映画は
現実の人生同様に
これが正解!
という答えがあるとは限らない
ですので本日は
この映画の哲学的な問いかけのいくつかについて
私なりの見解を述べてみたいと思います。
謎①魔女の呪いの意味
もし魔女が自分の娘の死を恨んだのなら
娘を振った当主自身に災いが降りかからないのは
おかしくないでしょうか?
↑娘を自殺に追い込んだ彼を呪うべきでは?
結果的に魔女の呪いは
5代も後のペネロピに降りかかるので
当主自身は何の罰も与えられていません!
ですので魔女の呪いは
当主本人へ向けられたものではなく
違う目的があったのです!
その目的とは…
人生に妥協するな!
という事だと思います。
5代前の当主は最初
使用人の娘と結婚しようとしますが
その事を家族に打ち明けた時に
みんなに笑われたので考え方を変えた
という描写があります。
つまり、彼は
使用人との恋という厳しい選択を避け
妥協した人生を送ったという事。
↑その妥協によって傷つけられた使用人は自殺!
だとしたら魔女の呪いは…
あなたの一族の娘にも
誰にも受け入れられない辛さを
味わわせる!
という呪いをかけたのです。
ペネロピの顔を見た名家の青年たちは皆
使用人との結婚なんて馬鹿げてる
というのと同じ感覚で
ブタの顔の女の子との結婚なんて
ありえないでしょ!
という結論を出して逃げてしまいます。
↑ああ、こんな子との結婚なんてありえない!
使用人との結婚に踏み切る勇気と
ブタの顔の女の子と付き合う勇気に
何の違いがあるのでしょう?
↑ブタの鼻だからダメと使用人だからダメは
同じ感覚では?
ですので、魔女の呪いを解く方法が
一族の誰かが
娘に永遠の愛を誓う事
だったのです!
けれど、この言葉にも実は裏があったのです…
謎②魔女の呪いを解く方法とは?
もうお気づきだと思いますが
魔女は、結婚せよとは言っていません。
↑
日本語では
一族の誰かが
娘に永遠の愛を誓う事
と翻訳されていますが、英語では
一族の誰かが
彼女の姿を一生受け入れた時
という感じになっています。
つまりこれは
彼女がどういう状況であっても
妥協せずに受け入れろ!
という事ではないでしょうか?
そしてこの考え方なら、ペネロピが結婚せずに
今の私が好きなの!
と言った瞬間に呪いが解けたのも分かります。
↑ペネロピも名家の血を引くもの。
自分がブタの鼻でも受け入れて生きていくんだ!
という覚悟をした時に呪いは解けたのです。
けれど、この答えは
より辛い事実を示しています。
もし、ペネロピの父母が
ブタの鼻の娘でもかまわない!
と考えていたなら
とっくの昔に呪いは解けていたはずです。
↑ブタの鼻でもいいのよ
と言ってもらった事がなかったペネロピ。
娘がブタの鼻なのがイヤが嫌で
妥協策として結婚を画策し続けた父母は…
そう。
彼女がどういう状況であっても
妥協せずに受け入れろ!
という決断ができずに
結果的に娘を不幸にし続けていたのです。
…これって現実でも
よくある事じゃないですか?
あなたのためよ!
と父母から強制されていた事は
実は父母の自己満足のためでしかなく
子供はずっと救われない…
そして、その事に気づいてしまったからこそ
ペネロピは家を出て、自活の道を探し始めるのです!
↑自分の道は、自分で切り開くしかない!
そして驚いた事に
一歩外の世界に出てみると
そこには彼女から逃げる人はいませんでした。
↑彼女、ブタの鼻のペネロピだったんだ!!
別に逃げる必要なくない?
自分の欠点だと思っていた事も
他者からみれば否定されないのかもしれません。
↑彼女がポジティブな顔撮った写真は新聞に載り
彼女のファンを増やしていました!
欠点をネガティブに隠すより
堂々と見せた方が、応援者も現れるのです!
本作は、このように
短いセリフや、ふとしたシーンの中に
あれ?
ひょっとして、こういう意味では?
という生き方のヒントがいっぱい詰まった
何度も繰り返して見る事で
次第に生きるためのヒントが分かって来る映画
なのではないかと思います。
推薦理由③
哲学とは
人生に対する問いに対して
何度も考える事で
次第に理解していくものである
↑本作の映像がとても美しいのは
綺麗な絵本のように
何度も見返してもらえるようにするため!
人生哲学とは、問いかけ続ける事で
気づいていくものなのです
ヽ(=´▽`=)ノ
と言う訳で次回は
死神の強さ
というテーマで
サウスバウンド
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑哲学的な問いをもう一つだけ…
最初、ペネロピを怪物少女だと思って
スクープ写真を撮ろうとしていた記者のレモンは
彼女の顔が怪物ではなく
ちょっとだけ人とちがうだけだと知って
彼女の事を追うのを止めます。
どうしてでしょう?
その理由は恐らく
自分にも同じ経験があるから…
彼を演じたピーター・ディンクレイジも
小人症の俳優。
あ…
ちょっとだけ人と違うのに
差別される辛さは
きっと彼が一番分かっていたのです。
↑映画のラストは、スクープではなく
彼女の行く末を遠くから見守る事にするレモン。
色々辛い事があったって
自分を信じて頑張っていこうじゃないか!
分かる人は応援しているよ。
そんな優しいラストになっていると思います。
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