こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/






本日は

「十二人の怒れる男」
 



という映画を通して

想像力と
人物描写の底力

というテーマについて

考えてみたいと思います。






一幕劇は

一場面だけのストーリー。






つまり

ほとんど
場面が変わらない映画

ということです。




(-"-;A





観ている側は

ちょっと退屈しそうですね。






けれど、だからこそ

一幕劇では

登場人物の会話描写

が重要になるのです!





登場人物は
どんな会話をする人なのか?



会話によって
人間関係はどう変化していくのか?



ストーリーに関する重要なヒントが
会話の隠されていないか?

など


人間と人間との会話の中に

登場人物の人間性や

事件のヒントや

その人の気持ちや

心の中に隠された本音や

人生哲学などを

織り込んでいくのです。







本日の

「十二人の怒れる男」


名作中の名作と

呼ばれている一幕劇






登場人物は

12人の陪審員です。


↑特別な人たちではなく
ランダムに選ばれた陪審員たち。







アメリカの陪審員制度は

陪審員が有罪・無罪を決定し

裁判官が量刑を決定するというもの。







彼らの審議する案件は


少年による
父親刺殺事件


↑被告の少年




彼は

スラム街に住む非行歴もある少年




父親に殴られた夜

飛び出しナイフを使って刺殺した

という罪状です。





飛び出しナイフは特殊な形状。


彼の持ち物だと

友達が証言しています。




また

夜中に彼が大声で

「殺してやる」

と言った後

廊下を走って逃げたという

目撃者もいます。






その上彼は

その晩は映画を観ていた、

アリバイを主張するのですが

映画のタイトルも言えなかったのです。






( ̄_ ̄ i)




まぁ、有罪かな?


と思う案件ですね。






陪審員たちも

この事件は有罪でしょ!

という雰囲気。






皆さん、議論の余地はないですよね

(*´∇`*)





という感じで

有罪・無罪の決を採ってみると…





一人だけが

無罪
に挙手したのです!

↑私、無罪に一票!





陪審員制度では

全員一致の結論が必要。






11対1でも

結論は出せないのです!






さて、この陪審員は

一体どうして無罪に挙手したのでしょう?




そしてこの後

陪審員たちは、どんな話し合いを

することになるのでしょう?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。


↑おい、困ったぞ!

すぐ結論出ると思ってたのに…







この映画は

12人の男たちが
話し続けるだけの映画







アクションシーンも

ラブロマンスも

特撮もありません。





けれど

映画が進んでいくと

画面から目が離せなくなっていきます。





その理由は

この映画には

人間というものの本性が
写されている

からなのです!






挙手をした男は

人間の生死を
軽々しく結論づけるべきではない


という

モラルのある人間。





話し合いもせず

有罪!

という結論は

人としてどうなのか?

という考え方です。





これは

観ている私たちも

ハッとさせられる意見





そして

有罪を主張する人たちの

意見を聞いていくと…





検察が言ってるから

証拠が揃ってるから

という意見に混じって

ああいうスラムに住むヤツは
絶対にやってる決まってるんだ!


という

偏見に満ちた意見



出てくるのです。


↑俺は、ああいうヤツラをいっぱい知ってんだ!

…今回の被告は
あなたの知っている人では
ないのでは?






そして

話し合いの中で

次第に一人ひとりの人間性が

浮かび上がってきます。






洞察力に優れた人






自分が納得した論理しか

受け付けない男





キチンとした意見がなく

雰囲気に流されるいい加減な人





常にふざけていて

真剣に物事を考えられない人






それぞれの人間性が

むき出しになっていくとで

観客である私たちは

少年の有罪無罪ではなく

陪審員たち一人ひとりの
人間としてのあり方


をジャッジすることとなるのです。




↑他の陪審員全員から無視される男!

彼は一体何を!?





優れた人物描写というのは

一場面しかない映画を
全く退屈させないものにする


という

奇跡を生むことも
できるのです


ヽ(=´▽`=)ノ



↑証拠のナイフを検証する二人。

けれど映像は
まるで憎しみに満ちた男が
相手を殺そうとしているように写します。

被告の少年よりも
凶悪そうにみえますね…





という訳で次回は

一幕劇の手法を利用して
新しいジャンルを生み出した


「CUBE」

という映画について解説してみたいと思います







ではまた(*^ー^)ノ



↑この映画は
12人の登場人物すべてが
「私たちの周囲いる人」
として描かれています。

では、私自身は
どのタイプなのでしょう…






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