本日も

「LIFE!」

という映画について考える前提として

過去のベン・スティラーの作品について

見ていきたいと思います。






本日の作品は


「リアリティ・バイツ」



ベン・スティラーが

はじめて監督した作品です

\(^▽^)/






この映画のジャンルは

特定の世代を描いた
青春群像劇。






若者の

楽しんだり、悩んだり、

恋したり、喧嘩したり

という日々をリアルに見せることで

「その時代ならではの空気感」

を描いていく映画です。






70年代なら

「アメリカン・グラフティ」






80年代なら

「ブレックファスト・クラブ」

などが有名ですね

(^-^)






この映画は

90年代の
若者たちの日々


を描いたもの。






90年代といえば

バブルが崩壊した後の

なんとなく
将来が不透明な
時代

です。






主な登場人物は4人。



女の子ふたりと

男の子ふたりです。






映画の冒頭は大学の卒業式。






卒業した彼らは、

ビルの屋上でビデオ撮影をします。

↑革命児でも、ヤッピーでもない世代。

彼らこそ
現代の子供たちの原型世代
なのかもしれません(^^)







ビデオは主人公の女の子

リレイナが撮っています。


↑リレイナ役はウィノナ・ライダー。

シザーハンズやビートルジュースで
一風、変わった女の子役で有名ですが、
この映画では、とってもナチュラルに
かわいい子を演じています(^^)






リレイナの将来は

ドキュメンタリーの映像作家になること。






だから彼ら自身のリアルな日々を撮影し

いずれは作品にしたいと思っているのです。






彼らはビデオに向かって

私たちの世代は、
好きに生きさせてもらう!

という宣言をします。






70年代のヒッピーやアウトサイダーでもなく

80年代の楽しく稼いでハッピーでもなく

自分たちなりの価値観を重視する世代。






それが彼らなのです。






そして映画は

その後の彼らを描いていきます。






リレイナは地方のTV局に勤めますが、

ADとしての仕事は雑用ばかり!






奥様番組の司会者のテーブルに

忘れずにコーヒーを置いておく…


なんていうのがお仕事なのです。






友達も

なんだか…という状況です。





女の子の友達ビッキーは、

自由に生きるのはとっくにあきらめ

今はGAPで働いています。





そんな中

将来ハンドで成功したいという

男の子友達トロイだけは

自由に生きたい!

という姿勢を貫き通しているため

アルバイトもクビになる始末。





現実は厳しいですね!






はい\(^▽^)/





これがこの映画のタイトル

リアリアティ・バイツ

(REALITY BITES)
現実が噛み付く!


の意味なのです。






そんな時にリレイナは、

彼女の生き方や作品を理解してくれる

素敵なTVプロデューサーに

出会うのですが…

という展開。





このTVプロデューサー役が

ベン・スティラーです。


↑学生時代最大の喜びが
超巨大炭酸飲料コップの出現!

というリレイラは
正に現代っ子的な価値観ですね(^^)








けれど

この映画での彼の役柄は

狂言回しのようなもの。



↑監督であるベン・スティラーは
自分を抑えた演技で
ウィノナを目立たせようとしますが…






彼が監督なのですから、

ベン・スティラーが

観客に共感してもらいたいのは

主人公のリレイナ

ですよね!






けれど…





彼女はちょっと

もったいない存在

なのです


(ノω・、)






彼女は

理想家の善人。






卒業式では

生徒代表まで勤める存在ですが、

TV局でも

自分のビデオ制作でも

あまり本気で
取り組んでいるようには
見えない

のです!






彼女は

自分環境や状態に

落ち込んだり、イライラしたり

しているばかり!


↑人生上手くいかないリレイラは
途中から
もらたとりあむ・タマ子
みたいになってしまいます(-"-;A





まぁ。

映画の中盤までは

よくある展開ですよね。






けれど

この映画では

最後の最後まで

リレイナは

受け身の人生

なのです。






それに対して

ずっとロックな生き方を

貫いているトロイは、

無職なのに

リレイナより、ずっと輝いて見えます。


↑自分を持って行動しているトロイ

自分を持っているのに行動してないリレイナ

果たしてどちらが魅力的でしょう…






そう!






この映画も


ベン・スティラー的

平凡な善人の右往左往



になってしまっているのです。






だから

リレイラの役を

ベン・スティラーがやっていたとしたら

この作品は

彼の映画らしい面白い作品と

なったと思います。






けれどウィノナ・ライダーは

ベン・スティラーではありません。






だからこそ

ちょっと残念な子のリレイラは、

この映画の中で

あまり成長が見られないのです。






一体どんな展開なの?






それは是非、皆さん自身の目で

ご覧になって頂ければと思います。







さて、

「リアリティ・バイツ」

では

ウィノナ・ライダーを輝かせられなかった

ベン・スティラーの輝く日は

いつなのでしょう?






という訳で、明日は

彼の転機となる作品である

「ナイトミュージアム」

について

考えてみたいと思います。




ではまた(*^ー^)ノ



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