本日は

「パシフィック通り」


という映画を通して

「想像力と精神の成熟」

について考えてみたいと思います。




この映画は

1990年のフランス映画。





主演は、

ソフィー・マルソー。





80年代の

フランス映画界のアイドル

ですね(〃'▽'〃)




彼女は当時

「ラ・ブーム」

という恋愛系アイドル映画で

大人気となっていました

(^▽^)/

↑「ラ・ブーム」時代のソフィー。
80年代の“萌えキャラ”でした(*´∇`*)



だから、

この映画は公開当時

アイドルの恋愛映画だと

勘違いされてしまいます。


↑この映画のソフィー。
萌えとは、ちょっと違う
「あやうさ」が
漂ってます(^^)




そして…


「あんまり恋愛シーンがない!」

「ストーリーが盛り上がらない!」

「映画として退屈!」






という感じの

「残念な感想」

と共に

別れられしまった映画です。





けれどこの映画は

恋愛映画として

作られたのではなく、

ロードムービーとして

作られた映画です!




ロードムービー

とは、

自噴の事を知る人が

誰もいない土地を旅し、

自分の存在について

考えたり、学んだり、

ショックを受けたりする

人生経験のような映画の事。






有名な映画としては

「イージー・ライダー」や

「イン・トゥ・ザ・ワイルド」

などがあります(^▽^)/






ロード・ムービーの魅力は、

「主人公の体験」を

映像を見ながら観客自身も

体験できるということ。






自分の知らない世界を感じ、

「今まで知らなかったこと」

を学べるというタイプです。






この映画のソフィーは、

パリからロサンジェルスにやって来た

異邦人。






なんとなくロスに

来てしまったソフィーは、

異国の地で

「自分の在り様」

について壁にぶち当たります。



↑わたし。
ロスに馴染めません…






就職、

街の作り、

コミュニケーション、

愛…


↑楽しいハズなのに
なぜかさみしいロスの空…




パリとロスでは

全くちがっているからこそ、

彼女自身は、

「自分」と「異国」の違いに

戸惑ったり迷ったりするのです。


↑やっと、ありついた仕事で
アメリカンなウェイトレス姿に!

…パリッ子ソフィーには
似合ってませんね(>_<)






そしてこれは別に

外国に行った時だけ

起こることではありません。






引っ越し
転勤
転校
就職
転職






人は、

今までとちがう環境に直面した時、

「私」と「世界」の違いに

驚いたり、戸惑ったりするものなのです。


↑自分のキモチにも
あんまり素直になれません…







この映画から13年後の2003年、

ソフィア・コッポラ監督が

「ロスト・イン・トランスレーション」

という映画を作ります。


「ロスト・イン・トランスレーション」
こちらは「東京の異邦人」の映画。




これは異邦人二人が

旅行で来た東京の喧騒の中で、

孤独と自分のあるべき姿を

模索する映画。






そして更に4年後、

ウォン・カーウァイ監督が、

ニューヨークで傷ついた女の子が

メンフィスやラスベガスを

旅しながら、

自分や人生や愛などについて

考えていく映画です。


「マイ・ブルーベリー・ナイツ」
色の魔術師ウォン・カーウァイの描く
ロード・ムービーです(^^)






この二つの映画の出現で


女の子の
ロード・ムービー


というジャンルは、

確立されたと思います。




だから、今、もう一度

「パシフィック通り」

を再評価してみるのは

いかがでしょう?






きっと現代の方が、

この映画で描きたかったことが

伝わりやすいと思います。





ソフィー・マルソーを

アイドルとしてではなく、

一人の女性として

見ることが出来る。



そんな精神的な成熟した現代だから

分かってくることもあるのではないか

と思いますヽ(=´▽`=)ノ



ではまた(^▽^)/