京阪本線西三荘にて
 京阪1000系1504F 準急 淀屋橋行き
 京阪所属の車両で一番複雑な経緯を辿っている形式、京阪1000系です。
 元は吊り掛け駆動の旧型車の機器流用車である700系で、流用元の中には京阪本線の初代特急車で京阪の事業者限定鉄コレにも登場している1000型や、大阪·京都·大津を結んだ京阪の名車·60型びわこ号が含まれています。
 京阪本線の架線電圧600Vから1500Vへの昇圧時に旧式の吊り掛け機器から新製された主要機器に積み替え、台車も旧型車からの流用品から新製した空気バネ台車に履き替え、新性能化しています。
 車体は700系時代からは正面の幌の撤去と冷房装置を載せた以外は大きく変わっていませんでしたが、更新工事で前照灯のシールドビーム化と種別灯·尾灯のLED化、貫通扉を2400系と同じ行先·種別表示幕まで覆うガラスの大型化、運転台拡大のためのの延長等大きく変わっています。
 改造当初は抵抗制御でしたが、前述の更新工事で界磁添加励磁制御に変更され、クーラーも更新工事の際に6000系からの取り換え発生品に交換されており、クーラーのカバーが車体より微妙にはみ出ています。
 京阪6000系より古い車両で、多扉車で有名だった5000系の引退に伴って唯一の角形車体を持つ形式になりました。
 運行範囲は京阪本線·鴨東線·中之島線で、7両編成が充当される運用に入ります。