動物達は情報を送り、また受け取る必要がある。特に重要な4つの情報がある。
1.どうすると、つがいとなる相手が見つけられるか。(種の生存を確保するため)
2.どこで食べ物や水が見つけられるか
3.周り危険か
4.どうすれば縄張りに、その正当な所有権が他人に知られることができるように印がつけられるか
いくらかの動物は自分達でその情報を見つけるが、しかし、お互い助け合う協力の例がいくつもある。たいてい、手助けは同種類の動物から来るが、違い種類のものから来ることも可能である。
“つがいとなる相手を見つける”
動物達にとって、視覚的情報はつがいとなる相手を見つける過程で、とても重要な役割を果たすことができる。しばしば、オスがメスよりも色鮮やかで、メスに自分が彼女にふさわしいのだと納得させるために、彼の印象的な外見を利用する。しかし、特に鳥や魚では、その外見が複雑な踊りのような手の込んだ儀式によって補強されている。例えば、カンムリカイツブリのつがいはお互い水上で顔を合わせると、トサカを持ち上げ、上下左右に頭を動かす。
この種の行動は、一度つがいになる相手が突き止められてしまえば、完成する。しかし、出会いが起こりうる前、パートナーは、あるいは鬱葱としたジャングルで、あるいは熱帯雨林の天蓋のなかで、まず初めにお互いを見つけなくてはならない。多くの生物にとって音は大きな役割を果たす。カエルや鳥は遠くまで届くとても大きな音を出すことができる。多くの哺乳類は自らの存在を知らせる特別な鳴き声を持っている。
ふさわしい相手を見つけるためにオスは積極的にメスを探すが、メスはつがいになる準備ができた時には、特別なにおいを放つことでオスが捜すのに協力するだろう。そのにおいにはフェロモンと呼ばれる、相当の距離を越えてオスに見つけられることのできる物質を含んでいる。この過程はガやアリのような虫を含め、多くの動物によって使われている。これは、種の生存を確実にするために使われている、最も強力な技術である。
動物がつがいになって子孫を産む時、彼らは遺伝子情報を受け渡す。遺伝子は完全な生き物を形作るための指令を伝達する、長い化学的な暗号の連なりである。生まれた子供は、半分母親の、そして、半分父親の遺伝子を受け取る。動物がつがいになる時、最も生存率の高い子孫を残せそうな特徴を持ったパートナーを持つことは、好都合なのである。
“植物が相手を求める”
植物は自らの種の存続を確かのものにするために繁殖しなくてはならないが、動物達と違い、彼らは相手を見つけるために動くことはできない。この問題を解決するために、植物は、オスの性細胞を含む花粉を、同種の他の植物に運ばせる、多くの巧妙な手段を発展させてきた。そうして、メスの性細胞が受粉できるのだ。植物は自らの花粉を得る多くの手段を発展させてきた。花粉はオスの性細胞に入っていて、同種の他の植物に運ばれると、メスの性細胞が受精させることができる。
いくらかの植物は、ある花のオスの個体から、別のメスの個体へ花粉を運ぶのに風を頼っている。この仕事を虫たちが行うのを確実にするため、植物はいくつかの手段で自らの存在を知らしめ、ある種の報酬を与えなくてはならない。
色彩は虫にとって、花の内側から採集するのに、甘くて美味しい飲み物が(外見上、無料に見え)手に入る、という事実を宣伝するのによく使われる仕掛けのひとつである。一度虫は花に降り立つと、自らの体へ花粉を拾い上げ、それを次に訪れた花へ渡す。いくつかの花は紫外線に反射し、これはある種類のガにとって魅力的である。
においはもう一つの魅力を虫達に与えている。そのため、いくつかの花はとてもいいにおいがする。花のにおいは人間に喜びを与えるよりも、虫を引きつけるように発達した可能性がはるかに高い。もちろん、それは私達が享受するおこぼれでもあるのだが。
“食べ物を見つける”
ほとんどの動物は生き残るために食べ物を見つけなくてはならない。時には、彼らはそれを他者と分けるのに避けるため、どんな努力も惜しまないだろう。しかし、動物の中には彼らが食べ物を探す中で、協力して、情報を伝えようとするものもいる。
ハチ達は食べ物のある場所についての情報を伝達するとても精密な仕組みを発達させてきた。群れの中で特定の方角で動いている間中、入念に指示された、自らの体をくねらせる踊りを彼らは見せる。この踊りを使い、彼らは他のハチに対しえ太陽を基準として一定の方角のところに美味しい飲み物の豊富に供給される花があることを伝えられる。彼らの動きはまた、どれだけ遠くに供給源があるのかという事も指示する。
“危険な周辺”
多くの動物は危険が訪れたとき、群れの他のメンバーに警告する特別な鳴き声を持っている。これは特に鳥にあてはまり、彼らはとても大きな警戒音の声を発することが出来る。飛行場の近くでは、録音した鳥の警戒音の声が、飛行機を邪魔する恐れのある鳥の群れを追い払うために、よく再生されている。飛行場では、人は鳥を危険とみなす。しかし、鳥にとって飛行機は脅威なのだ。
警告を与えるために、他の動物の警戒音に耳を澄ます動物もいれば、番人が危険を探して、その群れの残りのメンバーに危険を知らせるものもいる。そんな風にして、他のメンバーは安全に食べたり飲んだりすることが出来る。ミーアキャットはこんな感じだ。危険が近づくのを発見するために、彼らはほぼ垂直に立ち上がって、幅広い視野で頭を回転させることが出来るのだ。
“印を残す”
動物は色や動きや音を駆使し、コミュニケーションしようとするかもしれないが、しかし、彼らは時に、もう少し長く残る伝言を残す必要がある。
多くの生物は獰猛に縄張りを守ろうとし、そして、侵入者から自分の区域を守るためにどのようなことでもしようとする。しかし、縄張りを示すために、彼らは何らかの手段でマーキングをしなくてはならない。人はフェンスを設置し、看板をたてる。もちろん、他の動物は縄張りにマーキングする違った方法を必要とする。群を抜いて最も共通しているのは、においによるマーキングである。
人はキレイでいい匂いがするのを好む。それで、なぜそんなに多くの動物が最もにおいのするものを見つけてごろごろ転がることを楽しんでいるように見えるのか、理解するのは難しい、と彼らはしばしば気が付く。しかし、動物にとってにおいは、情報を運ぶ名刺のようなものなのである。
多くの動物は、においの印をつけるために、自分の尿か糞を使う。他のものは特別な腺を体の様々な部分に持っている。鹿の中にはこれらの腺を目の近くに持っているものもいる。彼らは自分の腺を小枝にこすりつけ、他の鹿にとらえられることの可能なにおいの印を残すことが出来るのだ。トラやチーターのような大型のネコ科の動物は、木の幹に自分の尿を吹き付ける。犬や同属の動物は、においを残す肛門腺を持っている。
ガスクロマトグラフィーという技術を使い、科学者は動物のにおいの原因になる化学物質を分析してきた。12種類のそれらの化学物質があり、多岐に渡る情報を全て伝達することができる。それら(の化学物質)は、他の動物に、仲間によって付けけられた印か、それとも、適によるものなのかどうかという事、動物の性別、つがいになる準備ができているかという事、群れの中での“ペッキングオーダー”での順位、そして、その縄張りの主なのか、または、ただ訪れただけなのかという事を伝えることが出来る。