うつ病は、身体の病気だと思って医療機関を受診しても、検査では異常が見つからないので、放置されてしまうことが少なくありません。うつ病になると特に体を激しく動かしたり働きすぎているわけでもないのに、全身がだるく感じられ、疲れやすくなります。うつ病の疲労感は休息しても疲れがとれないのが特徴です。
身体症状で特に注意しなければならないのが睡眠障害です。睡眠障害はうつ病の身体症状としてほとんどすべての人に出現するといっても過言ではありません。現在のところ、うつ病のときに起こると考えられている脳内の神経伝達物質の異常を測定できる検査はありません。したがって、自覚症状を詳しく聞くことによってしか、うつ病は診断できないのです。