私は朝は8時から10時30分まで小学校一年生、そしてその後高校に行ったり、中学校に行ったりしています。それが月曜日から金曜日まで。
毎週土曜日は日本語学校の補習校で働いています。
ですから日本の学校の良い所とアメリカの学校の良い所を比べる事が出来ます。

アメリカの学校では朝生徒は必ずしなければならない事があります。
まず係の人はアメリカの国旗を学校の前のポールに掲げます。

そして先生も生徒も全員学校放送とともに、教室に掲げてある「アメリカの国旗にむかって胸に手を当ててアメリカの国に忠誠を誓うのです。そしてその後黙祷。(日本人の子供は来たばかりの子は何が何だかわからないままですがこれをおこなうのです。郷に入れば郷に従えでしょうか。)

毎朝これをします。
日本なら国旗を出すか出さないか、とか、卒業式に「君が代」を歌うか歌わないかである日本の校長先生が自殺までしたと聞きました。悲しい事です。

アメリカでは信じられないです。
合衆国ですからこのような忠誠を誓わなくては行けないのかもしれません。

さて、
こちらアメリカでは小学校1年生は教科書を使わないで授業を行います。教科書を使うのは小学校の3年生位から。
え?と思われるでしょう?

日本なら教科書は文部省から配布されるので、同じ学校の中ならつまり小学校1年生の1組と2組の先生の使っている教科書は同じですよね。
まあ、地域によって、市立、私立の学校で教科書の違う学校はあるものの、文部省が出した許可した教科書を使いますよね?

でもアメリカでは主に州単位で違います。
そして小学校の1年生では隣のクラスの先生と教える内容が違うのです。一応指導案のようなものはあるもののほとんどが先生の判断で自由に出来るのです。

①一番日本と違う所は日本は教科書を生徒に文部省が無料で配布してくれる。
 しかし、アメリカでは教科書は借りるんです。
  ただし、フロリダはレンタル代が無料だそうです。
   使う教科書にもよるけど小学校では30ドルくらいから70ドルくらいかな?
高校になると200ドルから250ドル位になったりする。取る授業にもよるけど。
   一年間借ります。返すときは先生がチェックします。落書きや破れていると罰金を払わされます
   なくした場合もです。だいたい同じ教科書を順番に5年間位使うのです。表紙には名前を書く欄   があって例えば2009年~2010年「あめりかおばさん」と記入します。もし次の年に誰か   が使う場合、「あー!アメリカおばさんが落書きしている!」とならないようにします。
   
②日本の教科書はランドセルに入る大きさ
 しかし、アメリカでは教科書が一冊3センチ位、厚いのは5センチ位でとても重いんです。電話帳ぐらいの大きさ。小学校は教科書を基本的には家に持って帰ってはいけないのです。

中学校からは宿題があるし教科書も使うので学校にロッカーもあるし、リュックというのでしょうか、バックパックと時には手提げにいれるのです。

③日本では指導要綱、指導書があってそれにそって教えます。
 しかしアメリカの小学校の一年生は教科書を使わず担任の先生が自分で決めて絵本を使うのです。

④入学式がない。いきなり授業が始まる。日本のように感動の入学式はありません。小学校も中学校も 高校もです。ただし卒業式はあります。

⑤日本では足並みそろえて授業です。
しかしアメリカでは親の承諾、学校の推薦、そしてテストを受けると、出来る子は飛び級できます。
飛び級は数学だけ飛び級とか、英語だけ飛び級とかもできます。
しかしもう一学年同じ授業を受けた方がいいとか、この子は勉強はできても社会性がないとか授業についていけない子、出来ない子はカウンセラーや校長、担任の先生と相談してもう一学年となります。

⑥このごろ日本でもあると思いますが、アシスタントの先生がひとクラスに必ずいるのです。(つまり私のような立場の人)そしてさらに教育実習で来ている大学生の生徒の先生もいます。
時にはテイームテイチングで他のクラスの先生と連携を取ります。
また親がボランテイア(無料)で来たりして学校に貢献します。私のクラスは一年生の生徒が23人がいます。それを先生3人で運営します。校長先生は授業を見に来たり手伝ったりします。

遠足は親がボランテイアで参加して子供をみます。すると目が行き届くからです。子供も自分の親と一緒なのでとても楽しい遠足になります。

⑥そして信じられない事ですが
親は先生をリクエスト(先生の希望)が出来るのです。

どういう事かと言いますと、
「うちの子供を是非◯◯先生のクラスに入れてください。◯◯先生を希望します。」という希望書を書くのです。第一希望、第二希望を書く欄があります。そして親の希望が叶うのです。人気のある先生は抽選です。

私が一緒に働いている先生、一年生はミセス•ウイルソン先生です。私と同じ年。ベテランです。この先生は旦那さんが大学の化学の教授で化学も強いし、2年生に上がるまでに全員覚えなければいけない単語を覚えさせて最初カタコトしか読めなかった生徒が現在文庫本(もちろん英語)を読めるようにまでするのです。ですからすごい人気です。私も彼女からいろいろノウハウを教えてもらいました。特に単語の覚えさせ方がすごいですね。以前ブログにも書きましたが受験生もこのように覚えるといいのかもしれません。

⑦そしてカウンセラーが学校にいるということです。先生も生徒も相談します。
学校の進路指導の先生は日本でもいますが、そうではなくって、親が離婚したとか身近な人が亡くなったとかいじめの事で悩んでいるとか何でもいいのです。先生まで何かあった場合は一人で抱え込まないで相談。このカウンセラーはアメリカで特別の訓練を受け大学院を出た人で=国家試験を受け資格を持った人がなります。日本にもこれからはこのカウンセラー制度が必要だと思います。

⑧校長先生、教頭先生のパワーがすごくあるの。

つまりバスの中で生徒が誰かをいじめたりバスドライバーの言う事を聞かなかったとします。
中学校、高校でいじめがあったとします。授業で先生に文句を言ったり、先生の指示に従わなかったとします。学校のなにかを壊したり落書きしたり、盗んだりしたとします。

日本の学校ではなにか事件があると「いじめはなかった」と必ず言いますよね。なら何故自殺する子がでるのでしょう?なぜ学校は把握していないのでしょう?自殺するまで苦しんでいる子がいてだれもそれを知らなかった、学校もそれを把握出来ていなかったという事が信じられないのです。
アメリカではあり得ないのです。いじめはもちろんあります。でもそれを学校は真摯に受け止めます。
そして予防もするようにします。

私たちアシスタントの先生もいじめの教育を8時間も受けました。
どうしたらいいかの対策を学びました。カウンセラーの先生から学ぶのです。
これらについては後日またブログに乗せるとして、


これらのトラブルのときは必ず教頭先生の出番です。
徹底的に調べて親を呼び厳しい処分がされます。
停学、退学、の他に家庭裁判所に行かされて少年院のような所に行かされます。

先生にオフイスに行きなさい。
つまり教頭先生の出番です。
これを言われると悪ガキどもやふざけている子は泣き出すくらいです。

皆が遠足に行くときでも遠足に行けない。その子は反省文を一日中書かされる。授業にも出ずに、食事は事務所でガラスの部屋で食べます。事務所の中に特別に設置された机に向かって一日中宿題をさせられたりじっとしていなくてはいけません。トイレもそこにあるトイレしかつかえません。

また宿題を忘れると居残り勉強の他に土曜日にも学校に出て勉強しなくてはいけない。
親を呼び出す。それでも言う事を聞かなかったら停学処分(先生に反抗したらすぐに停学)義務教育の公立の学校でも退学にもなります。退学になった子はどうするか?他の学校に転校するしか他にないのです。

映画スパイダーマンの一番最初にもありましたよね?主人公の子じゃなくて、主人公の敵になる人が自分の子供に高級車の中で「お前は、何度問題を起こしたら気が済むんだ?転校を何回したと思う?今度は問題を起こすなよ」という台詞。
まさにそのとおり。

話がそれちゃった。長くなっちゃった。今日はこの辺で!長い文章を読んでくれてありがとう!