Music Man StingRay
1976年に登場したアクティブベースの代表格スティングレイ。
こちらの個体は、その3年後の1979年製です。
長年使わずに保管されていたものをオーバーホールでお預かりしました。
ポケット脇の塗料が溶けて、ネックとボディが一体化するような現象が起きていました。
その結果、ネックを外す際にボディが割れるという緊急事態!!
直ぐに接着して事なきを得ましたが、今度はネックが収まりません!!
溶けて付着した塗料が邪魔をしていたので、サンドペーパーで削り取り、スムーズに収まるまで調整します。
ハードウェアをバラしクリーニングします。
錆やくすみ、汚れが溜まっています。
錆には溶剤を使いたいところですが、メッキまで剥がれることがあので注意が必要です。
それぞれの状態に合わせてやり方を選択しています。
ペグ。左がビフォー、右がアフター。
スポンジヤスリやコンパウンドを駆使して磨き上げ。
ブリッジやコントロールプレートも同様に。
ビンテージ楽器なので、過度にピカピカにはしません。
不具合が出そうなコントロールポットも分解して汚れ取り。
金色の端子やカーボン部分に汚れが溜まっているのが分かります。
続いてフレット磨き。
細かな傷やくすみ、緑青なども出ています。
ハードウェア同様、スポンジヤスリとコンパウンドを使って。
フレットは演奏性に直接関わる部分のため、出来る限り綺麗にします。
磨き上げることで、音の立ち上がりや指先のタッチ感などが向上します。
更にプリアンプの不具合も出ていました。
アンプからはブツブツと途切れ途切れにしか出力されない状態。
タンタルコンデンサーのショートが考えられましたが問題なし。
部品一点一点チェックしたところ、抵抗の故障が判明。
意外な落とし穴でした。
各部の最終調整をしてオーバーホール完了となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。











