昨日の記事では樹状細胞について触れましたが、今日はもう少し詳しくご紹介したいと思います。

 

 樹状細胞は、体内にある「抗原提示細胞」と呼ばれる細胞の代表選手です。

 

 

 抗原提示とは、体内に侵入した病原体などを取り込み、その一部をリンパ球に提示して「これが敵ですよ」と知らせる仕組みのことを指します。

 

 

 樹状細胞から情報を受け取った T細胞は活性化し、感染細胞を攻撃する兵隊のように働きます。

 

 また、ヘルパーT細胞の助けを受けた B細胞は抗体を産生し、病原体を中和します。

 

 このように、樹状細胞は異物の情報をリンパ球に伝え、免疫反応のスイッチを入れる極めて重要な役割を担っているのです。

 

(補足)MHCクラス II 分子(MHC class II):侵入した病原体の断片を“お皿”のように載せ、T細胞に見せるための特別なタンパク質。