外来診療をしていると、不眠を訴える患者さんの多さに驚かされます。「よく眠れています」とおっしゃる方もいますが、実際にはそれほど多くありません。特に高齢の方では、不眠の訴えが目立ちます。

 

 不眠に対しては、多くの場合、睡眠導入剤が処方されます。最近では、従来のベンゾジアゼピン系とは異なり、比較的使いやすい薬剤として**デエビゴ(レンボレキサント)**などが登場し、頻用されるようになっています。

 

 しかし、どんなに「軽い」といわれる睡眠導入剤であっても、副作用が全くないわけではありません。できるだけ薬を使わずに済ませたいものです。そのためには、薬以外の工夫も大切になります。

 

 そのひとつがツボ押しです。特に、自律神経を整える「神門(しんもん)」というツボを刺激することで、入眠しやすくなることがあります。不眠でお悩みの方は、ぜひ一度試してみてください。