・直接対決
瞳子はキュッピーと飛鳥に真由の様子を見てくるように頼んだ。ただ、この方法は非常手段だ。他人のプライバシーを覗き見するのは良い気分ではない。キュッピーと飛鳥にもプライベートなことは報告しなくて良いと伝えた。ただ、気になる行動があればそれを伝えてほしいと。瞳子の嫌な予感は見事に的中してしまった。真由は睡眠薬、精神安定剤のようなものを飲んでいたという報告があった。それだけなら問題はないかもしれない。人には言わなくても精神的な病を抱えて生活をしている人はそれなりにいるかもしれないからだ。しかし、部屋の中で壁に向かって怒鳴っているという報告を聞いて流石に不安になった。それも、松下理恵に今まで言われた悪口に対して反論しているとのことだ。これは非常にまずいと思った。愛理と桃子にはラインでそのことを伝えた。ただ、真由の家の近くを通った時にたまたま見てしまったということにした。覗き見したというのは気が引けるし、そもそも動物と会話ができるということは秘密にしているのだ。
「もしあいつが戦えないのなら、私が潰してやるよ、理恵の野郎は。任せときな。」、愛理からはすぐに返信が来た。桃子からは既読がついても当面の間返信がなかった。恐らく、桃子としても返信に困ったのだろう。何しろ真由はグループの中の主要戦力なのだ。彼女が戦えなければグループの強さが半減するといっても過言ではない。2日くらいして、「そっか」という普通のメッセージが届いた。そして、ついに、決闘の日が訪れた。真由たちがいつものようにイーグルを狩ろうとした時、邪魔が入った。
「おいおい、何勝手な真似してくれちゃってんだよ、ブス。それは私の獲物よ。」
理恵が毅然とした態度で言い放つ。
「誰がブスよ。いい加減にしろ、私のことがそんなに嫌いなのかよ。」
真由が半ばヒステリックに叫んで勢いよく理恵に飛びかかった。真由の足を天音が何食わぬ顔で払いのけた。彼女がバランスを崩したところに理恵がすかさず襲い掛かる。理恵が振りかざした銃を愛理が槍で押さえた。
「あんたの相手は、この私1人で十分よ。」
「へぇ。お前がね。お前には荷が重いぜ」
理恵は容赦なく銃を撃ちまくった。愛理がそれを槍で弾いていく。突如、理恵が愛理に近づいて彼女の身体を蹴り上げた。身体が宙に浮き、槍が吹き飛ぶ。その槍を理恵が手に収めた。その槍で容赦なく彼女を突き刺そうとする。しかし、その槍は何者かに蹴り上げられた。