やっと一年が経った
いや、まだ一年かもしれない
長かったのか短いのか
いつか来るだろうと思っていた日が来た
街はにぎわいを取り戻した。
故郷の瓦礫は無くなったが、家と人も消えた。
福島の原発は何も変わらない。
1年は何をもたらしてくれたのだろうか
どんなに忘れたくても
テレビをつければ画面に映るのはあの日の光景
映像では伝わらない
死の恐怖
後悔
孤独の不安
凍える寒さ
未来への絶望
メディアは何を伝えたいのか
画面に映る他の被災者は
明るく前に進んでいるように見える
でも、全員が全員そうじゃない
1年は何の区切りにもならない
考えても無駄だが、
あの日
あれだけの犠牲が出なければいけなかったのだろうか?
自分には
どうすることもできなかったが、
それでもやはり
後悔がある
あの惨劇を支えた
役所の人や教師、保育士
医師や車掌
警察官
様々な人々
そして自衛隊
自分の愛する人を犠牲にして
人を護ったプロ
家族を残して仕事を全うした者
家族を犠牲に仕事を全うした者
どんな言葉でも表せないが、
ありがとう
自衛隊の映像で、
自分の家族を捜したいと申し出たとき、
「捜すあてもないんだから我慢しろ」と
上官に言われ、
自分の住む被災地ではなく
担当の被災地に向かう姿があった
せっかく人を救い、護れる肉体と技術を持っているのに
自分の家族を見捨てなければならない悔しさ
無事を信じるしかない無力さ
そんな中、俺たちを
一晩中救いだしてくれた彼らに
改めて感謝したい
ありがとう
避難所で聴いた心無いことば
目にした行動
そんな怒りの中
赤の他人に手を差し伸べてくれた人
寒空の下
募金を集めてくれた
関係の無い地域の人
海外の人々
ありがとう
同じ県内なのに
震災をなんとも思っていない人を目にすると
申し訳ない気持ちになる
ありがとう
本当にありがとう

