3月7日に投稿したなう
[3/7] 新企画 "HW KRU YMD 曰く" VOL.2 [BOSE]
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Grind Recordな人が選ぶべき"でない"ヘッドフォン
第二回「BOSE ノイズキャンセリング シリーズ」
こんにちは、YMDです。
今週も僭越ながらヘッドフォンについて少し書きたいと思います。とりあげるのは、BOSE社のノイズキャンセリングヘッドフォンです。前回の記事で、ターゲットプライスを8,000 ~ 15,000円にしました。しかしこの会社のヘッドフォンはどれも数万円します。ではなぜこの会社の製品をとりあげるかと言うと、僕は声を大にして、こう言いたいからです。
「こんなものに憧れる必要はない」
なぜかわかりませんが、BOSEという会社は一般的に日本で人気があります。僕の経験上、この会社について皆さんがお持ちのイメージとしては、「低音が出そう」「低音が出そう」「低音が出そう」・・・と、どうやら「低音が出る」というところに魅力を感じているみたいです。まあ、確かに音楽的に聞こえの良い低音というのは素晴らしい視聴体験をもたらしてくれます。
この会社の名前、BOSEですが、創業者から採られているのはご存じでしょうか。この方はアメリカの大学の教授さんでして、ボーズ博士といいます。現在でも本家サイトの会社沿革を覗くと、色々わかります。こうした出自からも分かるとおり、BOSEという会社は自分たちのことを「研究開発企業」と名乗っています。皆さんがお持ちのイメージ、「低音が出る」というのも、ボーズ博士にはじまる色んな研究で、低音の再生を実現しているのだと思います。実際、「○○テクノロジー」のようなウンチクがあったはずです。
(参考:http://www.bose.co.jp/jp_jp?url=/index.jsp
)
さて、こうした背景があるからか、BOSEという会社は一般的に「音響の良い会社」と思われているようです。昔から周りよりもオーディオについての知識があったものですから、以前、知人と音響機器の話をしていたら、「うちの店、めっちゃ音響にこだわってんで!スピーカーとかBOSEやし!」と言われました。「カラオケより少しマシなんじゃない?」とはとても言えませんでしたが・・。
知名度はある、出自も良い。こんなBOSE社ですが、ヘッドフォンの技術はどうなのでしょうか。結論から言うと、とても実績のある優れた会社だと思います。そして実績ある、代表的な技術こそが「ノイズキャンセリング」です。
本家サイトを見てもわかりますが、もともとは航空機のヘッドセットを開発して実績をあげていました。宇宙航空、エネルギーや運送といった分野というのは、最先端の技術によりリスクの芽をいかに摘むかが大切です。BOSE社のノイズキャンセリングヘッドフォンも、パイロットが装着するヘッドセットに騒音駆除(軽減)の技術を投入し、周囲の騒音レベルが高くても、正確にコミュニケーションが図れることでその技術を評価されました。
* * *
ここまで話せば、ほとんど説明はいらないと思います。なぜBOSEのヘッドフォンが数万円もするのか。例えば現在本家サイトの製品情報を見てみると、ノイズキャンセリングシリーズでは2機種があります。安いほうのQuietComfort(R) 15の価格は39,900円です。この約4万円のお金で、何を買っているのかというと、それはノイズキャンセリングという機能を買っていることに他なりません。
もう一度、冒頭で申し上げたこと、「こんなものに憧れる必要はない」を思い出してください。「こんなもの」とは、つまりノイズキャンセリング技術です。もしあなたが今までBOSEのヘッドフォンに憧れていたなら、一度考えてみてください。「ノイズキャンセルって、必要ですか?」
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たまに心斎橋なんかを歩いていると、クラバーですという風貌(なんとなくわかりますよね、なんででしょう)の人を見かけて、ヘッドフォンを見るとBOSEのQuietComfortだったりします。よくそんな高いものを買ったなあ、とは思うのですが、まあファッション好きの人が大好きなブランドのコートを買うようなものなんでしょう。若い人の音好き=高級ヘッドフォンというのは、わかりやすいですよね。
それにしても、チョイスがどうしようもなく残念です。あとヒップホップを聴いてそうな人が、それはQuietComfortだったかは忘れましたが、BOSEだったのにはそれはそれは本当に本当に恥ずかしかったわけです。
だいたい、周りがうるさければ音量上げたらいんじゃないんですかね。これで終了でしょ?
たぶんですが、電車や街中を抜けたら、ノイズキャンセルを切るわけですよね。ということは、4万円のうち、いくらかのコストは無駄になってるのだと思うわけです。しかもクラブ音楽が好きな人は、やっぱり爆音が好きなわけで、ヘッドフォンはたぶん音量めちゃめちゃ上げてて、ということは結局ノイズキャンセルとかどうでもいいんじゃないんですかね。
大事なのでもう一度言いますが、ノイズキャンセリングというのは、「音質を良くする」ためのものではありません。周りの音に阻害されず、再生音を聴きやすくするための技術です。これはBOSEだけに限ったことではありません。ここのところ、大事なのでよく覚えておいて頂きたいのです。
例えばですよ、iPodやiPhoneに落語を入れてアメ村を土日の13:00に歩いているなら、ノイズキャンセリング機能付きヘッドフォンを激しくオススメしたいと思うんです。落語家の微妙なイントネーションって、笑いには大切だと思いますし、それがライブ音源なら観客の笑い声なんかも含めての芸能文化だと思います。中学生のげらげらと笑う声なんかキャンセルしちゃえばいいと思います。
まあ、それにしても若者がBOSEのヘッドフォンをするなんて、僕は恥ずかしくてみてられませんけれど・・。BOSEのヘッドフォンとか、まじでどこのデキる系ビジネスマンだよ、って感じですからね(笑)しかもそれが「社会とか大きな歯車とかクソくらえ!」とか言ってそうな方々だと、なんともシュールな絵面になるんですね。だって、QuietComfortって、まさに就活やって入社して、毎日電車の中では自己啓発系の本なり日経新聞読んで・・みたいなお決まりパターンのワカモノリーマンが欲しがるヘッドフォンですから。
もし暇すぎて泣きそうな時があれば、書店で『日経ビジネスAssocie』なんかを読んでみてください。運が良ければ、『できる社員はここが違う!出社時間を90分早くして快適作業時間を有効活用!これで明日からは「お先に失礼」できる社員に!』みたいな記事があって、『朝のオフィスは集中の時間。上司からの雑用も、電話もない貴重な時間を無駄にするな!』ってな流れで、『できるビジネスマンの必須アイテム!』とかに、『それでも"自分会議室"がつくれないあなたは、ノイズキャンセリング機能付きヘッドフォン』とかいって、『音楽かけずにスイッチを入れると、そこは雑音に邪魔されない、あなただけの集中空間!』という売り文句でQuietComfortをオススメされるわけです。悪いことは言いません。そんなベタベタのサラリーマンが持ってるようなヘッドフォンは見てるこっちが恥ずかしくなるので、やめておきましょう。
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今回はBOSE社のヘッドフォンは買わなくていいという話でしたが、いかがでしたでしょうか。
文章ばかりで、大変もうしわけありません。
もし、こういう価格帯で、どこどこのメーカーのヘッドフォン、といったご要望がありましたら,Twitterで僕のアカウント(@kyo_YMD)までお知らせ頂ければと思います。
また、前回は主に製品の音質についてをレビューしましたが、今回は音質について言及していません。僕がいつも思うのは、音質うんぬんの話って、どうしても胡散臭くなるし、多分に人それぞれの好みに寄りますので、あまり話したくないんですね。別にやろうと思えば、よくある感じで【ワイド -------+---●--タイト】とか高域重視・低域重視とかなんとか色々言えるのかもしれませんが、正直アレ、意味不明ですよね・・。
なので、僕は僕なりに思ったことを率直に書ければと思っています。何かを批判する文章というのは、誰かを傷つけたり不快にさせたりする可能性を孕んでいるので、できるだけ実証的であろうと思っています。何かご意見ご質問等ございましたら@kyo_YMDまでお寄せください。
さてさて、文章がすごい量になっていますので、この辺で・・。
Written by kyo_YMD from HeavyWeight