2009年9月20日(日)
最終宿泊地 Winchester ウィンチェスターに到着。
B&Bにチェックインして早速市内観光へ!
なにしろ明日の朝には出発だから、観光するのはこの日しかないのである。
では一路大聖堂へ向かって出発!
イングランド南西部、ハンプシャー州のウィンチェスターはRiver Itchen イッチン川の流れる人口10万人弱の静かな町だ。
町の歴史はローマ時代以前にもさかのぼることが出来る。9世紀にアルフレッド大王によりイングランドが統一され首都にもなり、ロンドンと肩を並べる程栄えた。ノルマン制服で首都がロンドンに移った後も数度首都となっている。
King's gate 王の門を通って城壁内へ
旧市街の境界である城壁は今はごく一部にしか残っていない。かつては東西南北に門があり、加えてダーンゲイトと王の門があったそうだ。
ゲートの下にお店があった!
門を入ってすぐにある古い建物
Cheyney Court と言われる建物らしい。15世紀の建物で、大司教邸だったようだ。はっきりしないが今でも使われている現役の建物。先程のお店といい、古い建物をしっかり使い続けているのだな。
こちらから入ると大聖堂はすぐそば
大聖堂の側面
実はこのとき礼拝中で大聖堂内には入れず、仕方がないので回りを巡ってみた。
そうすると町の中心となる High Street ハイ・ストリートに出た。
賑やかなハイ・ストリート
古い建物の1階には現代のお店
ここも上手に使っているのだなと感心。
West gate
ハイ・ストリートの突き当たりにあるウェスト・ゲート
中は小さな博物館(無料)になっており、16世紀の甲冑などが置かれている。子供がレプリカでコスプレできたりするところがなんとなく楽しい。
中に入ってみた
この様に大変狭い。写真がないのだが天井装飾がきれいだった。
屋上からはハイ・ストリートが眺められる
このウェスト・ゲートの近くにあるのが Great Hall グレート・ホール。
かつてウィンチェスター城があった場所で、行政の中心であったが、城はクロムウェルによって破壊され、残ったのがこのグレート・ホールである。
グレート・ホール内部
かつては裁判所としても使われていた内部にあまり城の面影はないが、ここはアーサー王の円卓があることで有名なのである。
Round Table アーサー王の円卓
上部真ん中がアーサー王、右隣がガラハッド、左隣がモルドレッド、その隣がランスロットの名前だろうか?
もちろん、本物のアーサー王の円卓ではない。実際のところ13世紀に造られたもので、16世紀のテューダー王朝時代に彩色されており、真ん中にはテューダーローズが描かれている。
当時の人は本当にアーサー王がいたと思い、これを描いたのだろうか?
なんとなく楽しくなってしまった。
グレート・ホールのミュージアム・ショップ
ちょっと昔の邸宅っぽい?
またふらふらと歩いて大聖堂へ戻ってみた。
ウィンチェスター大聖堂正面
日曜日は15時までと書いてあったが(もう15時は過ぎていた)中をのぞいたら入れた!しかも入場料も取られず。どうも礼拝とかをやっているので、everybody come on ! な状態と思われた。
Winchester Cathedral ウィンチェスター大聖堂はイギリス・ゴシック建築を代表する建築で、アングロ・サクソン時代の7世紀に初めの教会が建設された。その後幾度か改修が加えられ、12世紀から15世紀にかけて現在の形となった。
長期にわたって建設されているので、ゴシック様式だけではなくそれ以前のノルマン様式の部分もある。
奥行きが約170mとヨーロッパでも最長の身廊
この時も礼拝中らしいのだが、何か放送がかかっている様な感じで観光客もチラホラ歩いている。
参列している人達もたまたまふらりと入って来た様な感じだった。
実は大聖堂内部の床には墓石が嵌っている。
有力者は聖堂内部に葬ってもらえたようだ。ジェーン・オースティンのお墓もここにある。
レトロな雰囲気のアイスクリーム売り
大聖堂の外にはこんなアイスクリーム売りのおじさんがいた。
大聖堂裏
裏にもやっぱりお墓があり・・・実は敷地の外にまであった!
ジェーン・オースティンの家
作家のジェーン・オースティンが最晩年を過ごした家。リージェンシー・スタイル?現在は誰か住んでいる人がいて、内部の見学は出来ない。
Winchester College ウィンチェスター・カレッジ
1382年に開校したイギリス最古のパブリック・スクール
ガイド付きのツアーで内部は見学可能ということである。
Wolvesey Castle ウルブジー城跡
ウィンチェスター大聖堂とウィンチェスター・カレッジの間にある城跡。
17時までと書いてあったが開いていたので入ってみた。
(30分くらいに係の人が来て「終わりだよ~」と言っていった。)
12世紀に建てられたノルマン様式の城で、大司教の居城だった。『修道士カドフェル』シリーズに出て来るウィンチェスター司教 ブロワのヘンリーがここにいたんだな~などと思いを馳せてしまう。12世紀のことだから、まさにこの城が造られた頃。
しかしながら現在はほとんど廃墟となっている。
隣にある館に現在の司教様は住んでいるらしい。
River Itchen イッチン川のほとり
ウルブジー城跡から東へ歩いて城壁の外へ出たらそこはイッチン川のほとり
川沿いは遊歩道になっている
ベンチがあったりして、散策している人も大勢いた。
川の上に建っているアパート?
水車小屋
カモなんかもいたし、のんびりした雰囲気である。
アルフレッド大王像
川沿いからハイ・ストリートの方向へ行くブロードウェイを曲がると広場があって、その近くにアルフレッド大王の像が建っている。
市街地の計画や防御壁はこのアルフレッド大王によってなされたということだ。
ウィンチェスターのギルド・ホール
とても立派な建物で、往時の繁栄ぶりが伺える。
ウィペットのオスカーくん
町で出会ったウィペットのオスカー。女の子を追っかけて困るんだとか。
The Wykeham Arms ワイカム・アームズ
宿のオーナーお薦めのパブ、ワイカム・アームズ
オスカーくんにはこの前で出会った。他の犬で、中に連れて入っているのを見かけた。
前菜
奥はヤギのチーズ、手前はスモークサーモン
リゾット
すごくおいしかった!
アイルランド風煮込み
伝統的なアイリッシュシチューはブイヨン等は加えず白く仕上げるということだが、これは褐色だった。肉は羊だと思うが。もちろん美味しい!
デザート
手前はフルーツ盛り合わせで奥はチョコレートケーキ。名前はNemesis(義憤とか復讐の女神とされる)で、とっても濃厚。
トイレの前にいろんな犬の写真の載ったパネルが掛けられていた。
店内のトイレ
なんだかレトロでかわいい。
ところ狭しといろいろなものが飾られた店内
特にビヤマグがすごくたくさんあって、女王の在位何周年記念だとかのマグも飾られていた。ほこりを払うだけで大変な労力が必要だな~などと考えてしまう。
カウンターでは常連らしき人々が立って飲みながらずっとおしゃべりしていた。