仮設住宅 広がる農園
岩手県陸前高田市にある東日本大震災の仮設住宅に、入居者が共に耕す「はまらっせん農園」が広がっている。地元の方言で「いらっしゃい」。県立高田病院の医師、高橋祥さん(40)が住民の心身の健康を守ろうと作った。人とのつながりや生きがいを取り戻す試みとしても注目されている。
夕方、野良着の女性たちが、佐野仮設住宅脇の農園に出てきた。1人4メートル四方の敷地で思い思いに植えたネギやジャガイモの手入れをしながら、夕飯の献立から持病の相談までおしゃべりに花を咲かせる。
(中略)
細根沢仮設住宅に入居している佐藤ミエ子さん(73)は津波で50年連れ添った夫を亡くし、近所の知り合いもほとんど失った。震災後1か月間の記憶がない。長男と入った仮設住宅は様々な地域から集まった人ばかりで、話し相手もなかなかできなかった。
閉じこもって2か月。農園に誘われ「花ぐらいなら」と参加してみた。参加者同士、世間話をしたり、家族関係や狭い部屋でのストレスを語り合ったりするようになった。通りがかりに声をかけられることも増えた。
部屋にいてこれからどうなるのかと不安に駆られると畑に出る。「草花の芽が出て伸びていくのを見ると心が晴れますし、畑に出ると誰かしらと話せる。畑から元気をもらっているんです」と佐藤さんは話す。
高橋さんが参加前後で検査をしたところ、骨密度が上昇。アンケートでは「生活充実感」「生きる意欲」などが改善し、自由記述欄では「畑はみんなのパイプ役になっている」「もらってばかりだったけれど、育てた野菜をあげることができた」と喜びの声が並んだ。
(後略)
byYOMIURI ONLINE
私たちも今、ジーレックスファームという事でジャガイモや里芋などを育てているんですが、目に見えて育っていくのを見ていると、本当に命ってすごいな~と思います。特に雑草なんかもうほっといてもガンガン芽吹いて…。
この前、畑の草取りをしながら、ラピュタに出てきた言葉を思い出しました。
「人は土を離れては生きていけないのよ」
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