まずはじめに、学校生活におけるトラブル(集団生活が苦手、いじめ、人間関係が上手くいかない)、無気力、不幸傾向がある・遊び優先、学力不振、家庭環境、発達障害、不安など様々な理由から学校へ行くことが困難になり不登校になります。
※不登校の要因はいくつもあり、原因を特定することは困難だと思います。
そんな不登校の生徒たちにとって、辛い・痛いイメージのある格闘技(キックボクシング)は非常に遠い存在です。
中には見たことがない生徒も多いと思います。
そんな不登校を経験していた生徒たちに、私は以前勤務していたサポート校から10年以上キックボクシングを教えています。
今まで約100名弱の生徒たちにキックボクシングを教え、30名以上の生徒がアマチュア大会で60戦ほどしました。
なぜ学校に行けなかった子や行かなかった子がキックボクシングを始めるのか、大会に出場するのか?
ましてや体育の授業が嫌いで学校に行かなくなった子もいるのに…
それは、どんな子も少なからず変わりたい、もっとできる、頑張りたいと思っているからです。
過去不登校を経験している子は、みんなが当たり前にやっていることをできていないことで自己肯定感が低い傾向があります。
このままじゃダメだと頭ではわかっているが体が動かないという感じです。
遊びを優先し学校へ行かなかった子も、怒られることが多かったからか同じく自己肯定感の低い子が多いです。
そして毎日しっかり登校する全日制高校ではなく、登校日数を選べたり自由な校風の通信制高校へ入学してきます。
不登校だった生徒たちにキックボクシングを教えて感じたことがあります。
それは、みんな大人が思っている限界を簡単に超えてくるということです。
「不登校だった」と聞くと、大人はその子のハードルを勝手に下げてしまいます。
例えば、学校に来ただけでOK!笑顔になったらOK!授業を受けられたらOK!教室に入れたらOK!
でも子供たちは「本当はもっと私(僕)はできるのに…」と思っていることが多いです。
通信制高校またそのサポート校には不登校経験のある子が多いため、生徒のことを考え過ぎて、本当はもっとできる子、頑張りたい子に頑張らせない環境を先生が作ってしまうことも実際ありました。
ただ、気をつけなければいけないことがあります。
それは何かを強制することです。
あくまでも自主的に行動した瞬間をキャッチし軽く背中を押してあげる。
私は生徒たちにキックボクシングをやりなさいと言ったことは一度もありません。
無理矢理やらせて続くようなスポーツではないからです。
自分を変えたい子やちょっと頑張ってみたい子でキックボクシングに興味を持った子がいたら教えてあげるといった感じです…
私が教えた生徒たちの中学校時代は、死にたいと思っていた、思春期鬱と診断され心療内科に通っていた、少年院に入っていたなど様々です。
いじめられていた子もいじめていた子も、おとなしい子も不良もギャルもみんな一緒に練習させます。
「え?大丈夫?」と思われる方もいると思いますが、一緒に練習することで生徒同士が互いを認め合うようになり、雑な言い方ですが勝手に多様性を学んでいきます。
怖そうだけど優しい、運動できないけど頑張っているなど。
そして、互いを認め合うことで自己肯定感が低かった子たちは徐々に自信をつけていきます。
不登校だった子にキックボクシングを教える
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一緒に練習することで生徒同士が認め合う
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自己肯定感が高くなる
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自信がつく▶︎試合に出る
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生きる力を取り戻す
私は最初からこんなことは考えていたわけではありません。
10年以上、過去に不登校経験のある生徒たちにキックボクシングを教えていて、私の方が生徒たちに大切なことを教えてもらっていたんだと思いました。
もしかしたら私も「不登校の子にキックボクシングは無理だろ…」とか「不良が練習を真面目にやれるわけない…」などと最初は思っていたのかもしれません。
大人の決めた限界なんて、簡単に生徒たちは壊してくれます。
どんな中学校時代を過ごしていても、子供たちには無限の可能性がある。
そう教えてもらいました。
サポートスクールGRESでも毎日生徒が練習し試合にも出場しています。
中学校に行けなかった子が試合に出ることになり、リングに上がっていく背中をバンッと叩く時、毎回感動して涙が出そうになります。
「よくここまで来たな」と。
ただ、「よくここまで」と私が思っていても、生徒たちはその限界を超えて大人になっていくんだと思います。
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