大分前に書いたエッセィです。暇つぶしにどうぞ。
4台の車を乗り継いだ。 今日の昼過ぎからの雨でびしょぬれだ。
最後に乗せてくれた女の子は、なかなかキレイな娘だった。
道端で訳もわからぬ東洋人を拾うなんて、勇気があるなぁ。
そんなこんなで、やっと目的地の町に着いた。
さてと、今日は何処に泊まるか・・・ たしか、安宿がこの町にあるって聞いたけど、何処だろ?
公衆電話にあった電話帳で安宿を見つけ、予約。場所を確認して、歩き始めた。
「寒っ・・・・」
相変わらずの雨。
荷物も服もびしょ濡れだ。
明日、晴れたら持ち物を全て乾かそう。
それにしても異国での雨は冷たく感じる。
歩き始めてから30分はたっただろうか。
反対方向から黒い車が現れた。 薄暗がりの中車は止まり、窓を開け何か叫んでいる。
「えっ?何?聞こえねーよ。」
「何?乗ってけって?」
・・・・・・・・・・・怪しい。
とも思ったが、ヒッチハイカーとしては、親指も出していないのに車が止まった事をボーナスに感じ、乗ってしまった。(良いコは真似不可!)
「キミ、何人だ?」「日本人」
「Aホテル行くんだろ?」「えっ!?何で知ってんの?」
「そりゃー、東洋人がこの道歩いていれば、安宿に向かってんのくらい分かるさ」
・・・ こいつ、案外良い奴かもしんない。
「キミ、何者?」と俺。
「マイケル。今、仕事帰りだったんだ。
俺の町に来る外国人に嫌な思いさせたくないから、つい車を止めたんだ」
「ようこそ!(WELCOME!)我が町へ!」
「・・・・・・・・・」
この一言で、この日の冷たい雨のヒッチハイク旅は、温かく楽しい思い出になったのだった。