論理学が何かということについては、
本やサイトが数限りなくあるので、
それらに何かを追加するのもどうだろうか。

とはいうものの、
ちょっと、変わった観点で書かれている本が
あったので、紹介しておこう。

翻訳の状況はわからないが、
「LOGIC an introduction to elementary logic」
(Wilfrid Hodges 著 Penguin)
という本がユニークな観点で書かれている。

この本は、Penguinのペーパーバックになっている。
なので、安価に入手できる。(今は円安になっているけれども)

Hodgesの論理学の定義は、
矛盾のない信念の集合(consistent sets of beliefs)を研究するもの。

いろいろな信じていることの間に、両立性があれば、そこに矛盾が
ないということになる。

スマリヤンのパズル本「この本の名前は何?」
につぎのようなくだりがある。

精神病院を退院するときに、
患者に嘘発見器のテストをする。
「あなたはナポレオンですか?」と患者にたずね、
患者が「いいえ」と答えると、
嘘発見器が患者が嘘をついていることを告げる。
こうして、患者は退院ができないことになる。

つまり、Hodgesによれば、患者の信念は世間の信念と
矛盾があることになる。

患者は自分はナポレオンだと信じていることが
嘘発見器によって明らかになる。

その信念は、医師達の信じていることと
両立しないので、矛盾があることになる。

しかし、患者の信念体系の中には、実は矛盾している
ことは何もない。

患者にとって、
自分がナポレオンだということは
患者の信念体系とは矛盾していないのだ。


たとえば、憑き物という信仰が
日本でも存在していた時代があった。
(今でもあるのかもしれないが。
「今日はツイている」というときの
「ツキ」について考えてみると
いいかもしれない)

共同体の中の信念体系では、
矛盾がないということになる。

といったように、
論理学を使って、
民俗の信念体系について
次回から、考えてみよう。