はぁ〜
こんなに近くにいるのに、ね。
も、ヤダ。
聞こえないけど、
耳を塞ぎたい。
ぎゅっと手を握って、時間を閉じ込めてしまいたい。
駄々を捏ねてる
だけ。
そんな風に思ってたけど、やっぱり同じところにいたくて、来ちゃった。
そうなの。
思い立ったら行ける場所に、いるんだよ。
…嵐が。5人が。
知らない場所じゃない。なんだったら、中の構造まで知り尽くしてるところに5人が立ってるの。
小さいアリーナなのに、立ちはだかる壁は空を突き抜けてたなぁ。その壁を通り抜ける魔法がわからなくて、暑い陽に照らされながら眺めてた。
でもね。
魔法がわからない人がいっぱいいて、ほとんど聞こえない音を聞き逃さないように、がんばってた。
うん。
なぜか、王子の声だけはしっかりと耳に入ってきたよ。
そらの耳、半分壊れてるのにね。
少しだけ、魔法をもらえたのかな。
ガラスの靴も何も残らないけど…
やっぱり、行かなきゃよかったかな。
今日の空は、晴れ渡っているのに、遠くて。
ものすごく遠くて。
同じ空の下にいるのに、こんなにも空を遠くに感じたのは、はじめてだったな。
追いかける空は、追いつけるのに。
遠かったなぁ。
webで潤くんのレポート見て、わからない気持ちがじわっと湧いてきた。
よかった。まだ泣けるんだ。
そう思った。
グッズでTシャツを買わないんだけど、会場に行く人の背中を見て、買っちゃった。
そこにある、自分が住んでる名前を見つけた。
もう、ありえないもんね。
唯一、繋がってる気がしたから。



