記憶に残る、笑顔があります。
記憶に残る、別れの挨拶があります。
小学校6年の、離退任式。
校長から始まり、
要するに、職務や肩書きのお偉い方から順に挨拶。
当時、かなり反抗的で協調性のない帰国子女だったので、
最初は神妙に聞いていたものの、
だらだらと話の長い連中ばかり。
当時、わたしに加えられていた『いじめ』という
「暴行」「恐喝」「犯罪」
を黙認し、母親の訴えを否認した「学校」。
人間の皮をかぶった、「なにか」。
話の途中で泣き出す教師に
『女ってめんどくせえ。。。』
『男って結局なにが言いたい?』
話を聞かずに完全にやる気をなくしていると、
教師の末席に
そう、一番の末席でした。
ひとりの、作業服を着た、用務員さんがいました。
わたしは、その人とよく話をしました。
教室の蛍光灯が切れる度、
わたしは取り替えを用務員さんに頼んでいました。
『日本人の小学生』は、困っても誰も行動しないから。
トイレのトイレットペーパーがなくなっても、同じ。
だから、わたし以外に、その用務員さんを知っている生徒は、
おそらくいない。
そもそも、用務員室がどこにあるかすら、知らないでしょう。
いったい、あの用務員さんは何を話すのか。
もう、全校生徒が長ったらしい話に嫌気がさしてる中、
最後の最後に。。。。
まっすぐに前をみすえ、表情かたく、ひとり作業服で。
わたしは、ふいに不安になりました。
「では、☆☆さん」
『先生』とは呼ばれずに、用務員さんが壇上で一礼し、
中央の机の前、ではなく、横に立ちました。
ふいに、突然、明るい声で、
「みなさん、お疲れさま!
おっちゃんの話でおわりだからね。
とりあえず疲れたでしょう、みんな立とうか!!」
ざわざわ、と皆が先生達の顔色をうかがいつつ、立ち上がっていく。
わたしは真っ先に立ち上がった。
『疲れたでしょう』という言葉に思わず笑って。
「さ~あ!体操しよう!!
両手を組んで上に伸ばして~!!」
そう言いながら、自ら壇上でお手本を見せ始めた。
もう、皆が笑いながら意気揚々と伸び上がっていた。
「そう!!
はい、次は右に伸びて~!!
はい、左に伸びて~!!!」
体育館は、もう『離退任式』の雰囲気は吹き飛んでいた。
どんなうんちくも、自己満足の哀惜も吹き飛んでいた。
「はい、最後にもう一回、上に伸びて~!!」
笑い声がこだまする。
「片手をおろして~!!」
皆の片手がおろされ、まっすぐにもう片方は伸びたまま。
「振って~~~~!!!!」
用務員さんは、そう言いながら自分の手を振った。
「さようなら~~~~~~~~~~~!!!!!!」
特大の大声と、満面の笑みで手を振るその人に、
その日、最大級の歓声と、はしゃぐ笑顔と、
「さようなら~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!」
が、送られた。
笑い声、ざわめき、ささやき、歓声、笑顔は
しばらくおさまらずに、体育館じゅうを埋め尽くし、
その中で、自分の元の末席についた用務員さんは、
また、表情を変えずに元通りになった。
おそらく、1分も話してはいなかっただろう。
しかし、あの日の主役は、
わたしたちに忘れがたい記憶を残して去って行ったのは、
間違いなく、あの用務員さんだった。
あの瞬間、全校生徒が、心からの笑顔で、
用務員さんに全力で、ちぎれんばかりに別れの手を振った。
『さようなら』
この言葉を、あんなに嬉しく、喜ばしく、
はじけるような笑顔で、言えることを、
最後に、教えてくれた。
わたしの記憶に、いつまでも残る、「さようなら」。
きっといつか、自分が誰かに、
例えば壇上で。。。別れの挨拶を言う時は
きっと、あなたのように。
ありがとう。
思い出すたびに、心があたたかくなる。
ありがとう。
誰よりも輝いていた。
るる
お久しぶりです。
3月に、書くのがきっつい記事をupしました。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
読む側もきっつい想いだったと思います。
で、いったん思い出す、という作業をすると、
記憶に封じ込めてたものが、芋づる式に出るわ、出るわ。
きっつー!
でも、もうupする気力がなかったので、とりあえずギブ。
また、まとめられたら。。。いつになるかわかりませんが。
3年。。。もたてば、福島は元どおりになる。
漠然とそう思ってたことに、気づきました。
こらえろ、耐えろ、もうちょっとの辛抱だ。。。
生き残ったものの使命として、
この目で復興を、会津魂を見届けてやる。
そして、3年。。。。
でも。。。放っておかれている。。。
先が見えない。
未来が、描けない。
。。。。まとまらないので、今日書きたいのは。
選抜高校野球、始まりましたね。
実は、小さい頃から高校野球大好きな子でした。
小さい頃は「お兄さん」というか「おじさん」に近かった球児が、
いつしか同世代になり、そして追い越し、
今では。。。何も言うまい。。。。(笑)
2005年の夏の甲子園、長崎の清峰高校の試合。
今でも、わたしのベストシーンです。
初戦の愛工大名電戦は、何回観たかわかりません。
延長13回で長いんですが。。。(笑)
家族に解説できます。
「この打席で佐々木優介くんがいい打球なんだけど、併殺打になるの」
「野本くん、追い込まれたけど三振振り逃げ、その間に三塁見てて。
木原くんがホームスチールするから」
「タイムリーを打つまで、古川くん一回もバット振らないんだよ」
「フルカウントになって。。。」
はい、家族からのツッコミ。
「全部頭に入ってるのに、観るの楽しいの~?」
楽しいに決まっているじゃありませんかーーーーー!!!
もう、「よっ‼ 待ってました‼」っていう快感。
それをオタクというらしいですが、
わたしは高校野球には詳しくありません。
あくまで、清峰のオタク(笑)
だって、
「うちゅうかんの真ん中を破りましたーーーーー!!」
って解説、
宇宙観だと思ってたもん。
( ただしくは右中間 ←みんな知ってます)
そんなわけで。
戦う一瞬にすべてを賭ける、その姿に奮い立たせられています。
羽生結弦くん。
遅くなりましたが、遅すぎることってないはずだから。
ソチオリンピック金メダル、おめでとう、ありがとう。
わたしも、戦うよ。
無力感に、負けないで。
あなたの全力に、どんなに心震わせたかわからない。
復興。
道のりは遠い。
でも、でも、でも。
歩いていく。