昨日までは、スマホで〝こそこそ〟とブログを書いていた。仮に入院の際にパソコンを持って行っても、私などは病室が個室でもないから、使うことをためらってしまう。

だから、ありがたいというか、まさしく便利な世の中になったと感じたのが、スマホでブログを書いて投稿できることだった。

今回は昨日まで３日間、スマホで簡単な自分の状況紹介のブログを書いていた。そして今日は、午前中に退院ということになった。

昨日のブログでは、今日の退院は未定ということで終わっていた。その後に、看護師さんから連絡があって、血液検査の結果も問題が無かったから、今日退院という指示が出た。

そして今日は、午前９時過ぎに荷物をまとめ終えた。その後は、看護師さんから最後の注意事項の説明と、これから服用する薬の受け渡しがあって、退院の手続きに向かった。

退院手続きを行う事務室に行けば、番号札がなんと20人待ちという混雑ぶり。それで20分余り待って、9時45分ごろにやっと退院手続きを終えることができた。

その後、心臓リハビリの予約をするために、リハビリセンターへ行った。こちらはそれほど待つこともなく、リハビリを受けられる日程が決まった。

これで、今回の入院はお終い。とにかく、市バスに乗って帰って来た。前回の退院時は、20日間もの入院だったので、すっかり体力も落ちていたし、足も何となく弱っていた。

だから、退院時にも市バスに乗る気分になれず、病院から我が家まで近くなのに、タクシーで帰宅した。今回はそんなこともなく、普通にバスでの帰宅になった。

帰宅した時は、まだ10時半になるかどうかだった。それから持ち帰った荷物の荷ほどきをし、洗濯物は洗濯機の横の洗い物入れの籠へ入れた。

しかし入院というのは、やはり精神的にも肉体的にも疲れるものらしく、午後は休息のために少しゆっくりと過ごした。

と言っても、それほど落ち着いていたわけでもない。昼食の後は、持ち帰ったものを細部で仕分けをして、入院前にあった場所へすべてを落ち着かせることができた。

それからは、この３日間読めなかった新聞にも目を通した。この３日間で、私としては最も大きなできごとが、「藤原定家直筆の古今和歌集の注釈書を発見」という記事だった。

「顕注密勘（けんちゅうみっかん）」と呼ばれている、承久3（1221）年に注釈を書いたという年紀も入った〝定家直筆本〟が、子孫にあたる冷泉家の「時雨亭文庫」で発見された。

冷泉家は藤原定家の子孫の家であり、「古今伝授」と言われる、いわば古今和歌集に関する宗匠の家だったから、未調査だった箱を開けたら、こんなものが飛び出してきたらしい。

「顕注密勘」は何件かの「写本」が知られていたが、時雨亭文庫に残されていた未開の箱を、この間続けられてきた調査の一環で開けたら、とんでもないお宝が出て来た。

今までわかっていた写本ですら、重要文化財に指定されているけれど、今回は定家の直筆本が出て来たから、これはそのまま〝国宝級〟という代物らしい。

京都新聞では、この出来事が昨日の紙面の1面トップ記事だった。こうして、読んでいなかった新聞も読み、とにかくユックリと午後を過ごして夕食も終えた。

こんなことが、「退院したぞ」という実感を盛り上げてくれる。そして今、ブログを書く気分になったということだ。

さすがにこのブログを投稿して、今日はもう寝よう。朝は病院の起床時間通りに、6時に目が覚めてしまったから、やはりこの時間になれば眠い。

再入院４日目に退院できた