がいちのぶろぐ

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環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

大学生が就職活動を行うことを指して、「就活」と言い始めたのはいつ頃のことだったのか。これを調べたら、「コウエツさんのことばなし」という文章にたどり着いた。

 

これによると、1999年の「就職情報の掲示板に投稿された川柳」に現れたのが、ほぼ初出ということらしい。そのころから、大学生の間で使われ始めていたということだろう。

 

さらに、「『現代用語の基礎知識』では00年版に初めて収録」となっていた。だから私たちが目にするようになったのは、ほぼ2000年代に入ってから、ということになる。

 

その後は、堰を切ったように「~活」という言葉が増えていったと思う。まずメジャーになったのは「婚活」だろう。結婚相手を探す行動が「婚活」。

 

お前は、当たり前のことを持ち出して、いったい何が言いたいのか。「まぁー、皆さん、聞いてください」というのは、あの人生幸朗師匠の決め台詞。

 

 

(人生幸朗師匠の舞台)

 

ただ人生幸朗師匠を知らない世代が増えているでしょうけれど、ボヤキ漫才の大家でした。流行り言葉の〝言葉尻〟を捉えて、面白くこれを揶揄して行く漫才スタイル。

 

実は今日、「~活」ということを言い出したのも、まさに人生幸朗師匠ではないけれど、この「~活」に関係する面白い記事を目にしたから。

 

それは集英社オンラインの記事で、「『今後、ちいかわの入店を禁止いたします』ラーメン店の投稿が波紋...過熱する〝ぬい活〟とマナー論争」と題されていた。

 

 

 

記事の内容は、あるラーメン店で食べ終わった客が、〝ぬいぐるみ〟の「ちいかわ」を置いて、写真を撮り始めたことが発端だった。

 

ただその時、このラーメン店の外では入店待ちの行列ができていた。だから店側としては、早く次のお客様に入店していただきたいけれど、写真撮影の客は帰らない。

 

これに困った店側は、「ちいかわの入店を禁止」という張り紙をした、ということらしい。つまり「ちいかわ」の〝ぬいぐるみ〟が問題なのではなく、行為の方が問題だった。

 

このように、〝ぬいぐるみ〟を置いて写真撮影をするのは、「ぬい活」というらしい。それで「~活」という言葉の発端として、「就活」を調べてみたということだった。

 

この間、私が目にして〝イラッ〟とした言葉に、「ヌン活」というのがあった。なんじゃ、そりゃ?「アフターヌーン・ティー」のことだという。

 

「アフ活」でも良いようなものだけど、それだと被ってくる可能性があるとでも思ったのか、選りにも選ってヌーンに着目して「ヌン活」。瞬間的に、〝あほかっ〟と思ったが。

 

この手の「~活」は、人生の最後をきちんと締めくくって、次世代に迷惑をかけないようにするのが「終活」。腸内の働きを整えるのは「腸活」。まあ、わかりますけどね。

 

意味が通じて、言葉としては短縮されてくるから、「タイパ(タイム・パフォーマンス)」が良いということなんだろう。もうこうした言葉が、次々と市民権を得ている。

 

それで今日は、「ぬい活」という言葉。〝ぬいぐるみ〟とともに写真を撮って、SNSにあげる行為。確かに写真は撮りますよ、私も。ブログ用に結構たくさん。

 

だから他人事とは言えない。〝ぬい活〟だろうが〝アクスタ〟写真だろうが。ちなみにアクスタだって短縮形。アクリル製のキャラクター像のこと。アクリル・スタンドらしい。

 

でも「アク活」という言葉は聞いたことがない。なぜだろう?私に、その理由などわかるわけはないのだが。ただ、何でもかんでも「~活」でやっつけてしまうのもなぁ。

 

こうした言葉自体が、基本的には若者言葉であることは間違いない。前出の「コウエツさんのことばなし」では、エッセイストの辛酸なめ子さんに「~活」の話を聞いていた。

 

辛酸なめ子さんは、新語・流行語大賞の選考委員も務めている方だから、こうした新語への感度が高い人。「~活」の今後の展望も含めて語っておられた。

 

彼女の言うには、「~活とすると一人ではなく、仲間とやっているような連帯感が生まれ」るので、「安心感、心地良さが広がる理由かな」と言っておられる。

 

言ってしまえば、中高生の時代に「部活」という言葉があったから、その延長線上にある、という捉え方もできるようだ。なるほどなぁ。

 

そんな中で、辛酸なめ子さんが面白い話をされていた。「クリスマスを一人で過ごすことを(以前は)『クリぼっち』」と言っていた。これは「侘びしいイメージ」だった。

 

ところが、「ソロ活という言葉が出てきて、前向きな印象になった気が」するというのだ。言われてみれば、そうかもしれない。

 

一方で否定的なイメージとしては、「パパ活」という言葉を挙げておられた。本来、重い内容の行為を、軽い言葉でカジュアル化しているから「違和感がある」という。

 

それでも、こうした表現はこれからも増えていくだろう、というのが辛酸なめ子さんの意見だった。

 

確かに、仕事前の早朝に何かを行うことは「朝活」として定着してきた。子どもさんが欲しいカップルの場合には「妊活」という言葉もある。

 

好きなタレントを応援するのは、「推し活」という言葉になっている。確かに、昔は「追っかけ」と言っていたが、それに比べて「推し活」の方がイメージ的に明るいかも。

 

ただ、言葉としてはそうであっても、今回のラーメン屋さんの出来事のように、「ぬい活」と言いつつお店に迷惑をかけるのは、言葉と関係なく困った傾向だと思う。

 

何をしようと、「カラスの勝手でしょ」というのでは、草葉の陰で志村けんさんも眉をひそめておられるように思う。そこは言葉と関係なく、当たり前の常識が必要だと。

 

でも言葉って、つくづく〝生き物〟だと思う。私も心して文章を書かないと…。