コロナで旅に出るのはまだ少し怖い。行きたい場所があれば行けることは有り難いことだったのだ。年齢を重ねて人生は有限だということも実感している。中国に行こうと思った矢先のコロナだった。沢野ひとしの『中国銀河鉄道の旅』を読んだ。内容といい著者といい原点に帰るような読書だった。つられて中村治の客家の写真集も取り寄せた。もうこの福建土楼という世界遺産に行くことはかなわないかもしれない。これまでの体験を総動員してそこにいるかのように想像してみる。