株式会社枻(えい)出版社

 

第37帖

横笛

「場面」

朱雀院が女三の宮に贈った筍(たけのこ)を前にした幼い薫

その無邪気な姿に形だけの我が子に

源氏は複雑な思いです

女三の宮は出家してしまいます

 

柏木の一周忌が行われ柏木遺愛の横笛が夕霧に送られ

夕霧は横笛の処置を源氏に預かってもらいました

 

巻名は夕霧の歌

「横笛のしらべはことにかはらぬを空しくなりし音こそつきせぬ」

 

横笛の調子は格別に変わっていることはありませんが 故人である柏木を忍ぶものの泣き声は尽きません

 

出家した女三の宮の将来を思う父 朱雀院の歌

「世を別れ入りなむ道はおくるとも 同じところを君も尋ねよ」

 

この世から別れてお入りになった仏道修行の道では遅れていますが 同じところである極楽浄土をあなたもお求めになりなさい

 

(光源氏39歳 紫の上31歳 女三の宮23歳 薫1歳 夕霧28歳)

 

人が亡くなるのは本当に悲しいことです

身が切られる思いです

塗り絵でお仏壇を塗るとは思ってもいませんでした

この時代の人々は本当に心から極楽浄土を信じて

出家したのですね

 

 

 

 

 

 

第38帖

鈴虫

「場面」

秋になると前庭に鈴虫を放って

十五夜の月とともに風情を楽しみます

源氏は女三の宮への思いを捨てきれずにいる

自分に改めて気づくのです

 

女三の宮

「大かたの秋をば憂しく知りにしを振り捨てがたき鈴虫の声」

 

たいていの秋は切ない季節と存じていますが 

           さまざまなことを思い起させる鈴虫の声です

 

源氏

「心もて草の宿りを厭(いと)へども なほ鈴虫の声ぞふりせぬ」

 

自らの心で出家したあなたではありますが 

          いまだ鈴虫の声のように美しいではありませんか

 

(光源氏50歳)

 

塗り絵では語られていませんが朧月夜 朝顔の君など

自分と関わった女君も何人か出家しています

 

 

 

 

  遊友出版株式会社

落葉の宮

朱雀院の第二皇女

 

第39帖

夕霧

「場面」

夫の柏木を亡くし鹿も現れる山奥に移り住んだ落葉の宮

夕霧は拒み続けられても落葉の宮へ通い続け

強引に結婚してしまいます

夕霧の正妻の雲居の雁の怒りは頂点に達して

父の邸に帰ってしまいます

 

夕霧が落葉の宮に歌う

「山里あはれをそふる夕霧に立ち出でん空もなき心地して」

 

山里のさびしい思いを募らせる夕霧が立ち込めて

どちらの空に出てよいかわからず お傍を去って出る気になりません

(光源氏50歳)

 

 

 

あんなに仲良かった雲居の雁をほったらかしにして

落葉の宮に夢中になっちゃうなんて

夕霧は薄情だね

父の源氏の様に分け隔てなく

女を愛することができなかったんだね

 

 

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今日のおまけ

 

 

おいらとアホ姉ちゃん

 

おいらは犬のバーゲンセールで母ちゃんが犬の育て方も知らず

3匹いたポメの中でいちばん不細工で

絶対売れ残っちゃうと思って

衝動買いしたのでした