前回までことを簡単にまとめます。

希望する土地は一切売りにでていないので、現在売りに出ていない土地を売ってくれるよう交渉する必要がでてきた。交渉には不動産屋の協力が必要だが、不動産屋からすると労力がかかるばかりで旨味がないので引き受けてくれない。ここまで前回のまとめ。

 

なんとか協力してくれる不動産屋を探さないとならないのです。そこで、この地域の知り合いに相談してみました。知り合いは、この地域で農業、自治体に長年貢献してきた、いわば「地域の顔役」です。この方から、不動産屋を紹介してもらいました。不動産屋としては二束三文の儲けにしかならないのですが、「地域の顔役」を立てるということで協力して頂くことになったのです。

 

まず、やったことは、私たちが調べた空き地の情報(登記簿謄本)を渡して、売買交渉をしてもらいました。結果からいうと、どの土地の地主さんも「絶対に売らない」と全く話しにならなかったそうです。利便性のいい土地なので、いつか地主さんの子供さんの家を建てようと思っているのではないか、というのが不動産屋の見解。

 

 

ここで土地探しは暗礁に乗り上げたのですが、不動産屋も私たちに悪いと思ったのか、頑張ってくれました。ある日、「希望通りの土地が売りに出されるかもしれない」と不動産屋から連絡がありました。その土地は、北側道路で南北に長い長方形の土地。なぜか知らないが、周辺の家が離れて建設されており、街中なのに開放感があるように感じました。様々な土地を見て来ましたが、一目見て、これはいい土地だ、と思ったのは初めてでした。不動産にうるさい妻も、この土地には納得したようです。値段は100坪以上で1500万と、この地域の相場よりは高いのですが、田舎なので十分安いですね。ただ、農地として登録されているため、水道を引いたりするお金もかかるようです。

 

私達はすぐにこの土地を買うことを決意しました。しかし、この土地には問題があったのです。地主さんが最近亡くなられて、相続手続きが終わっていなかったのです。この土地を売りにだそうと言い出したのは、相続人の方だったようです。不動産屋からは「今の時点では、正式に売りに出されていませんので、くれぐれもこの土地を買おうとしているということは内緒にしててください」と言われました。この時、何か嫌な予感がしたのです。相続というのは様々な思惑が絡むので、簡単に事が運ぶのだろうか、と不安を覚えたのです。

 

私の不安は当たりました。相続人の1人が土地の売却に反対したため、売買の話しは流れてしまったのです。この時、土地探しは本当に難しいものだ、とつくづく思いました。