テノール見習いの奮闘

テノール見習いの奮闘

美味しいものを食べると語彙力低下しませんか?
まぁ、元々語彙力無いんですケド。

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先日、ドラマティック・バリトン歌手のMauro Augustini氏のレッスンを受講してきました。

彼は僕が愛してやまない、あの偉大なる伝説のテノール"Mario Del Monaco"の最後のお弟子さんです。

僕が声楽を始めた頃よりずっと前から日本でレッスンを行っていたそうですが、そんなことは当時の僕には右も左も分からない状態だったし、かつ知る由もなかったわけで…(その頃はMario Del Monacoのこともさほど知らなかった)

本気で歌を志すようになってから彼のレッスンを受けてみたいと思うようになりましたが、なかなか機会がありませんでした。

そんなある日Facebookを見ていると、学生向けで日本でレッスンをするという話が飛んできたではありませんか。

失礼な話、彼は結構なお年なので今回を逃したら次は無いかもしれないと思ったら申し込まざるを得ませんでした。

彼がアップロードしている動画では伝わりにくいですが、意外と小顔なんですねぇビックリしました。(そうじゃない)

まぁ受けてみたところ彼のメソッドはこんな感じです。

息を流すと勝手に声帯が閉じるのを前提として、声門閉鎖は一旦意識から離して胸は開いて下腹部から下で息を絞り出す(と自然に支えが固定される)。

鼻から上は一切触れず、せいぜい響きが鼻にティッシュを突っ込んだような感覚みたいに軟口蓋に当たってるかなぁ程度。

鼻から息を抜いたりなんてしたらこの発声からは遠ざかる。

腰より上の辺りからのアプローチがあるとなお良い。

基本i,e,a,o,u母音全て口を閉じて発声。

口が開かない状態で上手く空間を使う感覚を養う。

ここで言う空間はすごく曖昧なものでしかないんだけどほぼ軟口蓋。

i→e→a→o→u順で音階を反復練習。

高い音になるにつれて息の量とか瞬発的なスピードは比例するように多く速くなるから、これが一定に保ててパッサッジョでそのまま押し切って実声に持って行ければ上出来。

そのとき一緒に声帯が自動的に開いてる感覚が掴められれば今後楽になると思う。

ある程度空間が確保出来てきたら今度は縦の空間に意識を向ける。

イメージとしては声帯が空いてるなぁという感覚があるポジションをその位置からずらさず口を開ける。

大きさ的にはあくびする一歩手前くらい。

開けすぎると全部後ろに行っちゃうのでここは要注意。


っと、こんな感じなんですが。

めっっっっっっちゃくちゃ楽しかったです。

Maestroはめちゃくちゃ優しいし明るいし終始ずっと笑ってて僕も強ばることなくいつも通りあるいはそれ以上に歌えました。

あとは外国人だからって鼻が高いとか骨格が違うからとか、ぶっちゃけそんなんじゃないなと思いました。(筋肉量は関係あるかもだけど)

そんなのはただの言い逃れであって、そんなこと言ってたら自分はMarioさんに絶対近づけない、と思います。

口閉じながら発声とかまるで自分で自分を拷問しているような感覚でした。

でも確実に音域が飛躍的に広がったしBravoも頂いたしきっとまたレッスンを受けに行くのでしょう。笑

ひとまず修了コンサートにむけて曲を仕上げなければ…。