悪いクセ | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

分解グセが疼く。

接続詞は種類毎にいくつ使ってて、語尾のパターンはこうなる、とか
登場人物の名前の傾向とか
改行のタイミング、会話文の入れ方とか
参考文献の引用度合いとか
何行目にポイントのトリック手掛かりを散らすのかとか
視点の違いと作品の傾向とか

あーもー、そーゆーくっだらない分解して数値化したり、
同じ分析値で書いてみたり、
eじゃなかったら最頻値は何やねんとかアホみたいに気にしたり、
自分のひっかかった箇所をネチネチ掘り下げて過去の記憶と比較してみたりしたくなる。

感覚で読んだときのが楽しいのは解ってんだけど、
その上でも一文字ひと文字、全部余すことなく食いたい。原材料のひと欠片も逃したくない。

思いもよらない表現を知ったら、それを自分の言葉と混ぜて世界に取り込みたい。
記したいことを、思うが侭に書くために。そんな目的も棚上げしておいて、黄金の林檎の触り心地に酔うように、文字に言葉に文章に物語に耽溺するのだ。