休日なので貯めてた漫画祭り | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

「元禄落語心中」五/雲田はるこ/講談社ITANコミックス。

こりゃまた……。小夏っちゃん、そんな頃から師匠と一緒やってんな。

てか、てか! 与太!! 
飛んだ十年は本筋ではないと、了解。
(あ、あと、一瞬関西の兄さんが父親かと疑いました。大変申し訳ございませんでした。)

しかしこれでバブルだから、もう昭和60年代か。
読んでる自分が30年近くも先に来ちまってんのかと思うと、同じ時代に生きていた筈なのに見落としてるもんが沢山有るのだろうと思うと、怖い。

こういう感想は、文楽を見始めたから持つようになったものだな。

実は文楽の2月公演を見て色々また考えていて(今週末も見るんだが)、
あれもこれも、今回が今までで一番素晴らしかったなと思うところと、数年前のが良かったなと思うものと結構はっきりくっきりしていて、
着物を着ない生活で育った人がどこまで表現できるものなのかっていう根本的な長年の興味と、
そも自分は何を求めて劇場に行くかと言えば「興味が有るから(好意、ではない)」「面白いから」「心地いいから」という原始的な欲求を満たしたいが為、
ということを再確認したりなんだり。

自分でも七面倒くせーと思うのだが、好きも嫌いも理由が要るのよ、マジで。
というか、理由が無いわけは無いと考えているから、不明だったらそこを突き詰めたい。
そうすると、次の30年(=次の世代)も定点観察で見とかないと判断つかねーなって結論だけはブレない。

その「30年」が、
助六死後の師匠の30年と、前述の作中時間と現実世界の30年として、今巻は目の前に出されたので、ちょこっと動揺している。