graybanのブログ -24ページ目

graybanのブログ

ブログの説明を入力します。

文化をも変えてしまう技術ベンダーが3社ある。Apple、Google、そして…何と Starbucksだ。 先日から、Starbucks では「スキニー キャラメル マキアート」を熱々でホイップクリーム大盛りの砂糖スペース残しで注文したときに、自分の携帯電話で会計ができるようになっている。

(私を含む)予知能力を備えた賢者たちは、お金を含む財布の中身すべてがデジタル化されて携帯電話に入ってしまう「電子サイフ」携帯時代の夜明けを、何年も前から予測していた。

われわれ全員が騒いでいても、現実世界の人たちが実際に携帯電話を使って会計をすることはあまりなかった。しかし、それも Starbucks のおかげで変わっていくと思う。

率直に言って、これは Starbucks が手法もタイミングも適切な技術革新によって影響を与えた、最も新しい文化の大転換である。

もちろん、普通の数百万人の人々の毎日の生活を一社で直接大きく変えることはないものの、驚くべき技術を投入している技術ベンダーは多い。IBM、Oracle、Intel などが好例だ。

また、文化を転換させるハイテク企業はいくつかあるが、1つの製品もしくは機能(Facebook や Twitter など)でそれを実現している。

しかし、複数の方法を使って、何度も世界規模で文化を変えた企業は、非常に少ない。その数少ない例が Apple であり、Google であり、そう、Starbucks なのだ。

Starbucks とハイテク業界との密接な文化的つながりも注目に値する。

元々、Starbucks は1966年にカリフォルニア州バークレーで開店して IT ブームを陰で支えたシリコンバレーの「Peet’s」というコーヒーショップを手本にした。

Starbucks の第1号店はワシントン州レッドモンド近郊で Microsoft が創業する4年前の1971年にシアトルに開店した。Starbucks は1990年代に全米にチェーン展開するよりはるか前のかなり早い時期から、Microsoft の非公式飲料の役割を担った。両社は環境構想で協力して地元のイベントの共同スポンサーになるなど、さまざまな構想で提携もしてきた。

販売するのは小型デバイスやソフトウェアではなくコーヒーだが、技術ベンダー各社との密接な関係や交流、そして技術革新の文化的転換から見て、Starbucks は以前から名誉ハイテク企業のように考えられてきた。

Starbucks は技術を使って以下の4つの主要分野で文化を変えようとしている。



1. 会計の方法

もちろん、最新の技術革新は、今回の仮想 Starbucks デビットカードアプリの登場だ。同アプリは既存のカードより使い勝手が格段に優れている。このアプリにクレジットカード情報を登録し、カード上の金額を増やしたければ、振り込み処理により自分でお金を読み込む。

レブロン12 分なカードを持ち歩く必要がないため、こちらのほうが優れている。Starbucks のレジで聞かなくても、残高を見ることができる。また、Starbucks のレジ係が処理するのを待つ必要がないため、会計もこちらのほうが早い。

iPhoneもしくは iPod Touch からアップストアにアクセスして無償の「Starbucks Card Mobile」アプリをダウンロードする。BlackBerry の場合は「GO」と入力して「70845」に行く。すでにカードを持っている場合は(Starbucks の Wi-Fi を使うのにカードが必要だったころの話だ)、アプリがユーザー名とパスワードを認識してくれる。そうでなければ新しいアカウントを設定する。

クレジットカード情報を登録し、その仮想カードにお金を登録する。また、すでにサイフのなかにある Starbucks カードからアプリにお金を振り込むことも可能だ。実際、カードにはいくらでも登録することができる。

さらに、この新スキーマをサポートする店舗もアプリが教えてくれる。地図上で店舗を探し、ピンをタップして「Amenities」(各種サービス)を見る。そこに「Mobile Payment」(携帯支払い)とあれば、その店舗は新しい Mobile Card を扱っている。

Starbucks の人気は電子サイフの概念を米国で主流にしていくはずだ。



2. 働く場所

Peet’s の故郷であるシリコンバレー在住の筆者だが、たいてい行く場所は Starbucks だ。Wi-Fi が無償で使い放題だからだ。一方の Peet’s は、先ごろ Wi-Fi の制限時間を(これまでの2時間から)わずか1時間へと短縮してしまった。

Wi-Fi の無償利用は大騒ぎするほどでもないが、世界中の無償 Wi-Fi 回線の利用状況は Starbucks が独占状態だ。無償 Wi-Fi 回線を提供する McDonald などのほかのチェーン店と異なり、Starbucks では普通の顧客の半数以上がノート PC もしくは Wi-Fi 接続のスマートフォンでネットワークを利用している。

多くの人たち同様、筆者は Starbucks を世界各国を網羅した万能「出張所」だと考えている。

筆者の地元の Starbucks は先ごろ店舗を改装し、机のサイズを大きくして数も増やし、電源も多数用意してきた。多くの大手チェーンのようにお金を払ったらすぐ帰ってもらうようにするのではなく、Starbucks が来店客にゆっくりしてもらおうとしていることは明らかだ。

好きなだけ Wi-Fi と電気を使ってもらおうという気前の良さが、人々が仕事をする場所まで変えてしまったのだ。



3. コンテンツの探し方

Starbucks は何年も前から統合マーケティングの画期的先駆者となってきた。コーヒー中毒の欲求を満たすために来店するが、来店するとカップやコーヒー関連用品、さらには様々なメディアも購入することができる。筆者などは、多くの人たちがコーヒー待ちで列に並びながら、ホリデーシーズン用の買い出しをしている光景も見たことがある。

Starbucks の「Hear Music」ブランドは店内で楽曲、映画、そして書籍まで販売している。Starbucks で流れている曲は、実際は CD や iTunes でダウンロード購入できる曲の宣伝なのだ。

Starbucks の新しい「Digital Network」ポータルでは、New York Times や Wall Street Journal などの各種メディアとの提携によりニュースを配信するほか、ゲームや無償音楽などの各種コンテンツも提供している。同ポータルでは、Starbucks 言うところの「スナック感覚」のコンテンツ(素早く入手できるが売上にもつながる面白い、もしくは有益な情報)に重点を置いている。



4. コーヒーの作り方

Starbucks の一部店舗では、「Clover」と呼ばれるマシンで入れたコーヒーを出している。これは、登場からまだ5年しかたっていないが、非常に細かい入れ方をするマシンだ。スタンフォード大学でエンジニアリングを専攻する3人の大学院生が発明した Clover は、2008年に Starbucks に買収されるまで Coffee Equipment Company が製造と販売を行っていた。

Clover は精密製造分野で一般的な「比例積分コントローラ」(PID コントローラ)と呼ばれるものを使って、抽出中のコーヒーの温度を適温の1度前後に維持する。この PID コントローラは完璧な一杯を入れるための PID アルゴリズムによって管理されるが、おそらくはソフトウェアのアップグレードが可能な業務機密だろう。

実際、挽いた豆が水と接している時間をはじめ、抽出プロセスの全課程が厳しくコントロールされている。このシステムは、抽出中の水の流れをコントロールする吸引力をピストンを用いて作り出す、「VacuumPress」技術と呼ばれるものも利用する。

Clover は、入れたすべてのコーヒーの正確な詳細を保管するネットワークにマシンを接続するためのイーサネットポートも搭載している。

Clover マシンは、一部の小規模のものを除く Starbucks の各店舗に導入されている。最終的に、これらはおそらく Starbucks の全店舗に(そして Starbucks 限定で)導入されることになるだろう。

いずれ、Clover で入れたコーヒーを発見するコーヒーファンが増えれば、これが重要な差別化要素となり、より良いコーヒーに少しだけ多くの金額を払ってもらうための、収益性の高い手法になる可能性が高い。

以上が、Starbucks が技術を利用して人々の生活を変えていることを示す4つの例だ。これが同社を、Apple や Google などの技術ベンダーの仲間に入れているのだ。