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■終局直後のミニインタビュー

  • 羽生善治三冠が2連勝 将棋名人戦七番勝負第2局
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〈まず、勝った羽生挑戦者〉

――初手▲2六歩で相懸かりを志向されました。今期の1局目、前期の1、2局目に続いて、今回も相懸かりをやってみたかった?

「まあ、そうですね。一応、予定でした」

――どのあたりまで想定していた?

「昔、似たような将棋を指したことがあって。▲3六銀と出る変化はどうなるのかなあ、とは思っていました」

――▲3六銀は本局でやってみたかった手?

「そうですね、はい」

――その後、激しい進行になったが、1日目は?

「(1日目の最終手である51手目の)▲2三歩がちょっと重たいんで、そんなに成算は無かったんですけど、他にどうやるかも分からなかったので」

――封じ手は予想していた手でしたか?

「そうですね。3八金に狙いをつける手になるんじゃないか、と思っていました」

――2日目の昼の段階では、どう思っていた?

「手が広いので、はっきりしない将棋かなと思ってました。難しいとは思っていた。どうやられるかは分からなかった」

――(昼食休憩再開直後の)△3八銀は予想のうちの一つだった?

「そういう手もあるんじゃないか、とは思っていました。ただ、どう指されるかは、あの局面は全然、予想がつかなかった」

――その後は、控室の評判では、次第に有利になったようなんですけど。自身で、良くなったと思われたのは?

「怖い局面が続いてたんで。際どいと思って、ずっと指してました」

――勝ちになったと思ったのは?

「最後、詰みを見つけて、やっと勝ちになったというか」

――じゃあ、(73手目)▲6四飛と回ったあたり?

「そうですね」

――2連勝となりましたが、3局目以降は?

「同じように全力を尽くして頑張ります」


〈続いて、森内名人に〉

--相懸かりは受けて立たれて。去年も2局ありましたけれど。やはり、指してみたかった?

「追随して、やっていくつもりでした」

――1局目とは違う進行になりましたが、ある程度、こういう進行は予想されていたのでしょうか?

「(17手目)▲4六歩と突かれて腰掛け銀になるのかなと思っていたら、▲3六銀と出られまして。こちらも穏やかに指す手もあったんですけど、まあ、強気に対応したらどうなるのかと思って、やってみました」

――封じ手のあたりは?

「攻めを急がされているので、どこまで手を作れるかという将棋だったと思いました」

――2日目の午前中、2枚の角を並べたりされて。その後の(58手目)△3八銀を予想して、組み立てたのですか?

「△3八銀ではちょっとマズそうな感じだったんで。結果的に(54手目)△4五歩と突いた手がマイナスになってしまったんで」

――今の段階では、どのへんが(マズかったと思うか)?

「良いと思ったところはなかったですね」

――△3八銀以降は、あまり、良くはならない?

「そこからはマズいと思いましたね」

――連敗ですが、第3局以降は?

「気を取り直して頑張りたいと思います」

(佐藤圭司)


■挑戦者の大局観、光る

 第1局に続いて相懸かりとなった本局。羽生善治挑戦者が「鎖鎌銀」と呼ばれる形から積極的に攻め、戦いが始まった。

 2日目に入り、森内俊之名人は封じ手の△9二角から反撃に転じた。しかし、相手に駒を渡したため反動がきつく、羽生挑戦者の正確な寄せが決まった。手数は89手で、178手だった第1局のちょうど半分だった。

 副立会人の三浦弘行九段は「対局中は、△9二角と▲4八金打の交換は後手が得だと思っていた。このあたりの局面で、森内名人が『思ったより手がなかった』と話していたのが印象的。一方、▲4八金打の局面で悪くないと考えていた羽生挑戦者の大局観が素晴らしかった」と評した。(村瀬信也)


■羽生挑戦者、2連勝

 【午後5時55分】森内名人が投了。羽生挑戦者が89手で勝ち、開幕2連勝とした。第3局は5月8、9日、佐賀県武雄市で。


■羽生挑戦者、勝勢

 【午後5時30分】記者室の棋士たちの結論は「羽生挑戦者、勝勢」。取材陣は、少し離れたところにある対局室に駆け込む準備を始めている。(佐藤圭司)


■ゆるキャラもやって来た

 【午後3時ごろ】現地の大盤解説会に喜多方市のゆるキャラ「みんべぇ」がやって来た。大盤解説会を楽しむ人たちに、開催中の観光イベント「きたかた喜楽里(きらり)博」をPRするのが目的だ。

 同行した喜多方市観光交流課の遠藤吉正課長補佐(55)によると、みんべぇは2006年1月4日生まれ。1市2町2村が合併して現在の喜多方市ができた記念日に、誕生した。モチーフは、「おいしい」と有名な地元の塩川牛(しおかわぎゅう)。「行ってみようぜ」を地元の方言では「行ってみんべぇ」と言う、その語尾からネーミングした。遠藤課長補佐いわく「幸せを呼ぶ黄色い牛です」。

 みんべぇが大盤解説会場のステージ近くに立つと、遠藤課長補佐が「喜多方は、これから花が美しく咲き誇る季節です。しだれ桜やソメイヨシノが素晴らしい時期。将棋観戦の後、時間がおありなら、ぜひ市内を散策していただけたら」と、みんべぇの代弁をしていた。(佐藤圭司)


■おやつ

 【午後3時】両対局者におやつが運ばれた。二人とも「フルーツの盛り合わせ」。メロン、リンゴ、イチゴ、オレンジ、キウイが盛り込まれていた。羽生挑戦者はレモンティーも注文した。盤上は、終盤戦に突入。風雲急を告げているようにみえる。(佐藤圭司)


■対局再開

 【午後1時30分】対局が再開した。57手目▲3九金の局面で、森内俊之名人は引き続き考えている。(村瀬信也)


■昼食休憩

 【午後0時30分】昼食休憩に入った。昼食の注文は、森内名人が「親子丼」、羽生挑戦者が「手打ち天ぷらそば(温)」。

 2日目の昼食にカレーを食べることが多い森内名人が親子丼なのは意外。設営担当者によると、「当初の献立表にはラーメン、そば(温)、そば(冷)、親子丼、ソースカツ丼の5種類だったが、昨日、『カレーもご用意できますよ』とご案内しました」とのことだった。

 対局再開は午後1時半。(佐藤圭司)


■地元の小学生が対局観戦

 2日目の対局再開を、地元の小学生が観戦した。日ごろは日本将棋連盟会津王将会支部で腕を磨いている、将棋が大好きな3人だ。

 福島県喜多方市立第一小4年の樋口光太朗君(9)、同小3年の菊池一輝君(8)、福島県会津若松市立河東学園小6年の秋元平八郎君(11)。前夜祭で樋口君は羽生挑戦者に、菊池君は森内名人に花束を渡す役を務めた。

 樋口君は「対局室の中では緊張したけど、見学できて、とても、うれしかった」。菊池君は「プロ棋士になりたいという気持ちが、ますます強くなりました」。秋元君は「正座で足がしびれたけど、やっぱり迫力がありました」。それぞれ感想を話した。(佐藤圭司)


■中盤の難所、読みあい続く

 【午前10時20分】封じ手の△9二角を見た羽生善治三冠は長考に沈んだ。うつむいて考え込み、なかなか指さない。1時間ほどたって指された手は▲4八金打だった。持ち駒を投入した手堅い受けの手だ。

 副立会人の三浦弘行九段は「3八の金が質駒になるので、この2手の応酬は後手が得をしました。先手の戦力がダウンしたので、後手は△3三銀と受けに回りたいところです。陣形にもスキがあるので簡単ではないですが、後手を持ちたいです」と話す。中盤の難所を迎え、なかなか手が進まないじっくりとした読み合いが続いている。(村瀬信也)


■封じ手は△9二角

 【午前9時】森内俊之名人(43)に羽生善治三冠(43)が挑戦する第72期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第2局は23日、福島県喜多方市の熱塩温泉山形屋で再開され、2日目に入った。

 対局室に入った両者は、記録係の伊藤和夫三段の読み上げに従って1日目の指し手を再現した。立会人の中村修九段が示した封じ手は、3八の金に狙いをつける△9二角。森内名人が着手し、羽生三冠が考え始めた。

 羽生三冠が1勝を挙げて迎えた本局。23日夜までに決着する見込み。(村瀬信也)