そもそも存在自体がこの日本ではほとんど知られていないロシアのロックを自力で訳して紹介、という
ブログコンセプトはまあ悪くないと思いたいのだが、
どうして私はスウィーニー・トッドやらヴァンパイアやら血なまぐさい曲ばかりを嬉々として選んでいるのだろう?
それはだいたいカローリ・イ・シュートのせい、ということにしてヴァンパイアソングを。
1999年のアルバム「Акустический альбом(音響学アルバム?)より、
「娘と伯爵(Девушка и граф)」です。あら素敵な写真。
カローリ・イ・シュート - 娘と伯爵
Король и Шут - Девушка и граф
美しい娘と共に伯爵が庭園を散歩していた
闇の中で城の輪郭がおぼろに浮かぶ
門のそばでは犬が悲しげにうなり
娘は伯爵をとても優しく抱きしめた
"素敵な夜ね 私の愛しい伯爵
月がなんて明るいの 木の葉がささやいてる
風が草をざわめかせてるわ
永遠にあなたのものになりたいの
私の愛よ 今こそあなたに届いて!"
"館の地下に宝を隠しているのだ
我が愛よ お前の足許に私の富をすべて並べよう
私の妻となれ お前に永遠を与えよう
私を信じろ すべては言葉どおりになる!"
朝は夢になり果てる そして夜が永遠に続くのよ!
広大で真っ暗な世界に私たちはふたりきり……
- 心臓の血が煮え返るようだわ!
- 私がお前を救ってやる!
大空がますます広がっていく
"あなたのまなざしはなんて深いの 心奪われ誘い込まれる
自分で自分がわからない あなたに強く引き寄せられて
不思議なお方 私を魔法にかけたのね
私の体も血もあなたに支配されてしまったわ!"
"ああ 歓びのために捧げられようとする血のなんと多いことか!
享楽と愛に満ちている あたかも夢とうつつのごとく
しかし伯爵は永遠に孤独なのだ 凍てつく闇の丸天井のもと
死の夢を見るのを何より好む"
朝は夢になり果てる そして夜が永遠に続くのよ!
広大で真っ暗な世界に私たちはふたりきり……
- 心臓の血が煮え返るようだわ!
- 私がお前を救ってやる!
大空がますます広がっていく
С прекрасной дамой граф разгуливал по парку
Во мгле виднелись очертания замка
Где у ворот собака грустно завывала,
Девица графа очень нежно обнимала.
"Какая ночь, мой милый граф,
Луна так ярко светит. И шепот листьев,
Шелест трав усиливает ветер.
Навеки вашей стать мечтаю я,
И в этот час пускай моя любовь коснется вас!"
"В подвалах замка у меня сокровища хранятся,
К твоим ногам, любовь моя, сложу я все богатства,
Моей ты станешь госпожой, тебе я вечность подарю.
Поверь, все будет так, как говорю!"
Припев:
Утро станет сном, и будет вечно длиться ночь!
Мы одни в огромном темном мире...
- Кровь закипает в сердце!
- Я смогу тебе помочь!
Небеса становятся все шире.
"Какой у вас глубокий взгляд, как он влечет и манит.
Я не могу себя понять: меня к вам сильно тянет
Вы так таинственны, заворожили вы меня
и в вашей власти плоть и кровь моя!"
"О, сколько их, готовых кровь отдать за наслажденье!
В них есть блаженство и любовь, как сон и пробужденье.
Но граф всегда один под леденящим сводом тьмы.
О смерти обожает видеть сны".
(Припев)
あとこちらも。ファンの方によるピアノカバーです。
セミプロなのかな? カローリ・イ・シュートの曲を何曲かピアノでカバーされてる方なのですが、
どれも本当に素晴らしいので是非是非。ずっと紹介したかった!
ピアノカバーが似合うしっとり系もいいですねえ。
ちなみに伯爵役はガルショークで娘役の女性ボーカルはマリーナ・カプーラさん(Марина Капуро)。
Яблоко(ヤーブラカ:林檎)というグループのボーカルで、
カローリ・イ・シュートの他にもЧиж & Coやナウチールスのアルバムに参加してる模様。
愛らしい声の若い娘さんとガルショークのデュエット、犯罪臭くていい感じ、と思いきや、
マリーナさん61年生まれでこの時38歳……だと……? ガルショークまだ26歳だったよ本当にごめんなさい!
調べたらヴァンパイアソングが5曲もあったカローリ・イ・シュート。おいおいおいおい。
しかしざっと読んでみたところ、歌詞の切り口がどれも異なっていてクニャーシさんやっぱりさすがだなって。
(ツインボーカルのひとりで作詞も担当していたが去年脱退してしまった。帰ってきてくれ!)
怪奇幻想小説を彷彿とさせる歌詞で特に有名、と称されるとおり、
カローリ・イ・シュートの詩世界はとても楽しいのです。
愛娘を襲われた父親がぶち切れて吸血鬼をぶん殴り牙をへし折った時は心底感動しましたね、うん。
明日はみんな大好き(当社比)Слот(スロート)のヴァンパイアソングをお届けします。パカパカ~。
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