不倫相手の自慢の一つに
「不倫夫(※または妻、以下は夫のみ記述します)の今の本当の気持ちなんて、配偶者は知らないくせに」と語るのを何度か見た事があります。

まるでサレた側を憐れむ様に。
サレた側より、不倫相手の自分が勝ったかの様に。

その勝負とは何の勝負なのでしょうか。
不倫夫の気持ちが自分にあるという勝負なのでしょうか。

その不倫相手が勝っている不倫夫の気持ちは性的な好奇心や、他人からの承認で自分を満たしたい気持ち以外に何がありますか。
そんな気持ちで勝っている事が、配偶者より幸せなのですか。


不倫している夫の今の気持ちは、サレた妻と出会った頃や不倫以前の気持ちとは違うのかもしれません。


サレた妻への気持ちが変化してしまい、そんな時に出会った相手が不倫を厭わない倫理観だったのは、不倫夫にとっては都合が良かったのです。


不倫行為が配偶者や子供、つまり家庭を裏切る行為であり、不倫がバレてしまえば、配偶者を傷つけてしまうことを想像しない訳は無いでしょう。


それでも不倫を選択する人達は、性的な好奇心を抑える事も出来ず、満たされない承認欲求を配偶者にバレなければという安易な発想で、不倫で解消しようとする『クズ』な人間なのです。

いや、それしか無いのです。性的好奇心や承認欲求の解消が間違っているだけなのです。

人生にとって重要な居場所やライフスタイルを変えたい願望とかも無く、また将来的なビジョンに不倫相手の存在は意識していないし、

これから先も妻や子供(家庭)を手放す気持ちもなんて全く無い。日常は妻や子供のいる家庭が自分の居場所であることを否定もしない。

自分に都合の良い解釈だけで行動している所謂『クズ』状態なのです。

結局、不倫夫の一番大切にしているのは、サレた妻の配偶者や子供、家庭でも、不倫相手でもなく自分(自分の気持ち)だという事なのです。

今まで夫だった存在が、そんな『クズ』になり下がった事を知ったサレた側の妻。
訳がわからない、そして納得出来ないと思うでしょう。そこから悩んだり、許したいけれど許せない、悩みが続く悪循環が始まるのです。


サレた妻が悩み続けたり、夫を疑ったり、非難してし続ける理由は、自分の夫が誠実でなくなった事への当たり前の反応です。


一方、出会った時から『クズ』である不倫男性を肯定して受け入れる不倫相手は『クズ』と近い存在とも言えるでしょう。

『クズ』だからこそ許せない配偶者と
『クズ』だからこそ出会う不倫相手。

不倫相手が大切にしなければいけないのは『クズ』との「今」だけです。


不倫夫の「今」ある気持ちは、不倫相手だけでなく、配偶者や家庭へも「今」の気持ちはあるのです。

そして不倫相手が求めても得られない、不倫夫の気持ちがサレた妻や子供にあるのです。

過去から続く「今」も、配偶者のいる家庭では『夫』であり続け、誠実な姿でいる(見せかけている)事実が示しているのではないですか。

不倫夫は「愛」や「誠実な時間」が、サレた妻と築いた家庭に存在していたことを忘れた訳ではありません。不倫という関係を切れなくても、まだそれを保とうとし、実際に保てると思っているのです。

不倫夫のサレた妻への「今」の気持ちは、過去から積み重ねた気持ちの延長であり、サレた妻側が「今」受け入れなければ、積み重ねた「愛」「誠実な時間」が壊れてしまう事を、実は不倫夫でさえ恐れているのです。


不倫相手への「今」の気持ちが重いとしたら、その気持ちとは浮ついた熱情や性的な好奇心を解消する為だけの気持ちであり、

サレた妻へ向ける「今」気持ちとは、全く違う次元の話です。