花組公演は当たることが多く、今回は新人公演を当ててくれました。
しかも2列目…近っ
(花組は全ツも8列目当たったしな)
(月組はギャツビー応天ムラ東宝全滅なのに)
(欲か!?月組欲が強すぎるせいなのか!)
舞台が近いのでセットを見上げるような感じになり、その美しさと重厚感に惚れ惚れしちゃいました。帝劇のエリザベートっぽいよね。
そのセットが配置を変えて宮廷の広間、ルドルフの居室、皇帝の謁見室、酒場などで使われていました。
宝塚はパッと見てどの場所かわかるように内装が描かれた書割(背景を描いた大道具)を使うことが多いけれど、こういうセットの変化も「シン・うたかたの恋」の一端なのでしょうね。
さて本題、新公の感想です。
私は月組以外の下級生に詳しくないので、花組の皆さんを新鮮に観ちゃいました。
学年も分かって無いので、研○なのに上手いなぁとか研○なのに堂々としてるなぁとかも無しです。
主演のらいとくん(希波らいと)はまず背が高くて男役らしいスタイルに目が奪われました。
本来が明るい持ち味なのでしょうね、あまり“悩んでる”感の無い殿下でした。
本役のれいちゃん(柚香光)ルドルフは最初から精神的に壊れかけていて→マリー不在で完全に壊れるという変化だったのが、らいとルドルフは最初は真っ当→突然どうした!?って感じ。マリーもびっくりよ、そりゃ帰れないわよ😅
歌は低音は安定していましたが、高音になるとかなり不安定でハラハラしました。
恵まれた容姿に加えて華があるしスターの素質は充分だと思うので、あと少し歌を頑張って!!
私はこのタイプの男役さん大好きなんですよ。ハッタリが効くタイプ←4組時代の星組ぽいw
ルドルフのような“美青年”ではなく前田慶次のような“美丈夫”を演じるのを観てみたいな、と思いました。
ヒロインははづきちゃん(七彩はづき)
まずはプロローグ、らいとルドルフを見つめる幸せいっぱいの笑顔にやられた!
たまに口は笑ってるけど目が笑ってない、みたいな役者がいるけど、はづきマリーはもう本当に「殿下さえいれば幸せ」っていうのが溢れてた。
そして声が良い、ヒロイン声!
やっぱり声って大事だな〜と声フェチ(←古い友人によく言われる😅)な私は思うのです。
さらに歌が上手い!
銀橋でルドルフからの手紙を読む歌&台詞、これ下手な人がやったら完全に事故るやつ。本役のまどかちゃん(星風まどか)は流石の上手さですけど、はづきちゃんもまどかちゃんレベルには及ばずともかなり良かったです。
2.3.4番手の役については出番も少なめで、芝居としては可もなく不可もなく。
ただ、プロローグのバレエ的なダンスは本役メンバーに合わせたものでしょうが、皆さんソツなくこなしていてさすが花組さん!と思いました。
娘役2番手みさきちゃん(星空美咲)が本役のミリーはみこちゃん(愛蘭みこ)
「冬霞の巴里」で可愛らしく実力もある娘役さんだな、と思いましたが今回も同じ感想を抱きました。
新公ヒロインは未経験なのかな?是非観てみたいです。
最近気になる花娘、みくりんちゃん(三空凜花)はマリーの母親。
本公演でのマリーの姉役は少し声がキンキラしていて台詞が聞き取りづらく感じたので、母親くらい落ち着いた台詞回しの方が良かったです。
新公はこれで卒業なのかな?美貌の娘役さんなので、これからも本公演で活躍されるのを楽しみにしています。
男役さんで存在感があったのは、陸軍大臣役の海叶あさひさん。
スカステ番組でお名前を見たことはありましたが、そのお芝居をしっかり観たのは初めて。貫禄も威厳もあり…そして一抹の悲哀も感じる素晴らしいお芝居でした。
娘役さんでは、エリザベート皇后役の朝葉ことのさんとラリッシュ夫人のあわちゃん(美羽愛)が印象に残りました。
ふたりとも「殉情」のヒロインですね。
あわちゃんは可愛らしい顔立ちなのに、大人っぽい役も上手くてびっくり…次のバウヒロインも注目です。
オフィーリア役の稀奈ゆいさんも、とても可憐でダンスも美しかったので目に止まりました。
本役ははづきちゃんなんですね…ということは、はづきちゃんは歌だけでなくダンスも上手いのね(本公演では注目する余裕が無くて😅)
「うたかたの恋」って難しいんだなぁ…というのが終演後のトータル感想でした。
余白が多くて、行間を埋めるためには役者の技術以上の経験値がものを言う。
小手先では太刀打ち出来ない、若さや勢いだけでは表現できない深みのある作品。
新公メンバーには厳しいものがあったと思いますが、いわゆる“宝塚らしさ”の基礎を勉強するには良い機会だったはず。
兎にも角にも、3年ぶりの東京での新公が出来て本当におめでとうございました!
らいとくんはじめ、花組の若手さんたちのこれからの活躍を期待しています。