明治座公演「細雪」

5/4初日、5/19AQUA総見、5/27千秋楽の3回観劇しました。

原作は未読、映画も未見、過去の公演も観ていません。

夏希さんが出演しなければ縁のないままだったと思いますし、正直なところ観る前はあまり期待していませんでした。

こいさん役、20代の恋多きお嬢様、お振りそで姿……夏希さんに似合うか?!とも思っていました(笑)


でも、さすが再演を繰り返すだけあって、とても素敵な作品でした。

夏希さんのおかげで観ることが出来て良かったです。


「屋根の上のヴァイオリン弾き」を観たときを思い出しました。

あの時も夏希さんがツァイテル役に似合うとは思っていなかったし、あんまり期待してなかったんです(苦笑)

でも、こちらも再演を繰り返すだけあって、作品の力が本当に素晴らしかった

あ、もちろんキャストの皆さんも。


屋根ヴァも細雪と同じく姉妹の物語ですし、家族愛、夫婦愛、そして恋愛。

あと、戦争が迫っているところも同じですね。


屋根ヴァで最後に各地へ散っていく家族……特にポーランド行きは、その後の歴史を思うと胸が痛くなりました。

同じように、細雪でもこの姉妹はこの後どうなっていくんだろう?とか、満州に向かった啓坊は……とか考えるとなんとも言えない気持ちに。


美しさと儚さがあって、苦しみもあって。

それでも人間らしい強さがある。


そういうところが、これらの作品いつまでも愛される所以なのかなと思いました。

年齢を重ねれば感想も変わりそうな気がしますし、また機会があれば観に行きたいですね。