出演者がどの方も魅力的なこと、演出がオギーなこと。
チケ代の高さに怯みつつも観たい気持ちに勝てませんでした(笑)

オギーと言えば妖しく耽美的なものが得意ですが、今回はそれは無かったです。
でも、カルヴェロを演じる石丸さんと、テリーを演じるすみ花ちゃん以外は、様々な役になり……いや、役だけでなく心象イメージのような存在にもなり。
舞台上に衣装掛けが置かれていて、そこで着替えたり。
オギーらしい捻りがあって面白かったです。

実は原作の映画は見ていません。
他のチャップリン作品はいくつか見てるんだけどなぁ。

リアルな中にある夢というか、厳しさの中のひとかけらの希望というか。
切ないんだけど温かくて、手を出さずに少し遠くから眺めていたいような世界でした。

観ている側の人生経験によっても感じ方が変わりそう。
私はテリーほど若くはなく、カルヴェロほど年でもなく、感情移入はしなくて客観的に観ていたかな。

ラストシーンは、ちょうど1週間前に亡くなった義父を思い出して泣きました。
カルヴェロはテリーの踊る姿を見ながら幸せだったと思うけど、義父も幸せだったなら良いなぁ。