4/9および4/10の19:00の回を観ました。

朗読劇というと、ほんの2週間前まで演っていた「サンタ・エビータ」があまりに素晴らしかったので、今回はあまり期待していなかった……というのが正直なところ。

でもでもやっぱり
「計り知れない水夏希」
は今回も現れました(笑)

いったい何役をされたんだろう?
ジェーン(ナレーション部分と台詞部分)
ロチェスター氏
少女アデル
フェアファックス夫人
ミス・イングラム
ミセス・リード
乳母ペッシー
これくらい?あ、客の男女も演ってたなぁ…

エビータが1役通しだったのでピンときてなかったけど、ひとりだけで朗読するとこうなるんだよね。
エビータの時は、代わりに今井さんが何役もされてたもんね(笑)

ネッシーさん(日向薫さん)のライフワークである「ひとりミュージカル」でもそうだけど、やはり男性の役も出来るのは元男役の強みだと思う。
ロチェスター氏では杵柄発揮!
ちょっとランブルーズっぽかったかな。
ジェーンに小粋なメゾンを与えたらどうしようかと……(無い無い)

でも、上手いのは男役だけじゃない。
様々な女性の役を見事に演じ分けていました。
声色の変化はもちろん、言い回しや台詞の間(ま)が絶妙。
視線や手の動き、微笑みや溜め息……ただの朗読ではなく、生の舞台であることを意識した芝居で魅せてくれました。

そう、夏希さんの芝居というのは、ちゃんと観客からの目線を意識したものなんですよね。
客席の空気を感じ、観ている者を惹き付けるタイミングを捉えてから言葉を紡ぐ。決して独りよがりではない。
だから、ベースとなるナレーション部分と、ドラマの動く台詞の部分、そういう切り替えもスムーズにこちらに伝わってくる。

夏希さんの芝居の力量をあらためて感じた作品でした。

あと、日本人離れしたスタイルの良さにもあらためて感服いたしました。
出てきただけでイギリスの薫りがしましたよ。ロングスカートのさばき方も美しかった~!


残念だったのは劇場。
勾配がゆるくて舞台が全く見えない箇所もあり、ストレスを感じました。
携帯を鳴らす客にもイラッとしたけど、場内の係の人もごそごそ煩かったなぁ。

あと、時おり聞こえた重低音。モーターか何かのような…頭の芯に響いてツラかったです。
ま、夏希さんが出番の時はモーター音なんてまったく気付かなかったんですけど(^-^;

私にとっての幸せは、蒼穹の果てではなく、やはり夏希さんの舞台ってことですね←ありがちなまとめ方?(笑)